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書評日記  パペッティア通信

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Jul 27, 2005
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キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!♪
「男子禁制」の百合コミック。
『百合姉妹』の後継誌創刊オメ♪
このたびは、発売日に本屋で購入して、やっと読み終えました♪

哲学者ジャック・ラカンは言った。
「女はない」と。

男は、おのれの「対象a」を女性の中に見出して、愛しているにすぎない。しかし女性には、「対象a」以上の「恋愛」というものが存在するという。それが何であるかわからない。それを確認するため、そして体感するため、これまで何年にもわたって、「やおい」から「百合」まで、女性のサブカルチャー、「少女漫画」を追跡してきました…

といってみるテスト。

自分で書いても、ウソっぽいですよね。
たんに、少女漫画が好きなだけなくせに。
やっぱり「綺麗な世界」というのが、いいですよね。

そんで、創刊号の連載チェックをしてみました。

≪連載寸評≫

●林家志弦  
 水をえた魚のようにコメディを描いてません?『MOMO』では、あんなに大
 人しかったのに…藍の今後が心配で…

●森永みるく 
 泣けました。口に出してしまったら、失われてしまう大切なもの。
 少女漫画の王道ですよね。

●タカハシマコ  
 相手の模倣から、相手の欠如を埋めることで自分の欠如を埋めることへの
 移行は、欺瞞っぽくない?でも、うまく描けてる、かな?

●日輪早夜  
 香水の匂いから疑惑をもつ話は、男女関係にもあるネタなので…

●井上真改  
 これは百合じゃないよね…

●蔵王大志×影木栄貴  
 友情「以上」という感覚が、「百合」というシニフィアンに縫い付けられ
 てしまう過程は、なかなか読み応えあり。エロ百合もかきたいらしい
 ので、その辺、ぜひとも頑張ってほしい。これから期待します♪

●東雲水生  
 妹とその友人が、姉をとりあう話なのに、うまくてなけてきます。

●藤枝雅 
 まだ「百合」に回収されていない2名の関係が、うまいと思う。

●森奈津子 
 『姉妹』時代の方が面白かった…。エッセイ書いてほしい。

●CHI-RAN 
 絵に驚愕。少女漫画も描いているなら、ぜひ買ってみたい。

●森島明子  
 森奈津子先生、すごすぎ。アメリカにも輸出される百合。肝心のマンガは
 ちと微妙ですね。もっと掘り下げてくれないと。

●いずみゆう  
 百合をなめないで欲しいです…

●ユリム童話 
 ネーミングがムー民広場っぽいのは止めて…


こう寸評をつけてみて、あらためて驚いている。
わたしは、そして読者も、実は百合が嫌いなのではないか。

二人とも「百合」な作品は、とても少ない。
すくなくとも、片方は自分が百合であることを自覚していない。

テーマは、百合ではない。
「百合になってしまうこと」がテーマなのだ。

綺麗であれ。それを内面化させられる女性は、もともと綺麗な同姓にあこがれてあたりまえのはずなのに。だけど、「それは、百合よ」。その囁きで、あこがれや友情「以上」の説明できない美しいものは、「百合」という言説に回収されてしまう。その悲しみこそ、その運命を受け入れる悦びこそ、隠されたテーマなのかもしれない。そして、そんな人々はふえ、とうとう雑誌が創刊され商売になった。読者は堪能できるし、執筆者はお金を手にできる。場が存在して、多くの人びとに知ってもらえる。でも、編集人は杉野庸介。「制度化」されていく百合。これは、端的に言って、「敗北」ではないのか。そんな、理想的な「男のいない」都合のいい外部など存在しないとは知りつつも、なんとなく忸怩たるものを感じてしまう。

そういえば、『百合姉妹』時代と較べて、「ボーイズ・ラブ」の広告が減少していることにも驚きました。作品内男子関係を「攻め」「受け」に分解し、性的関係に読み替えることで、作品秩序を転覆させる、ジェンダー・テロ、やおい同人誌。「百合」と「やおい」は、どちらも性の秩序への対応方向に違いがあるだけで、転覆という面では、コインの表裏という認識をもっていました。個人的には、男子にとって都合のいい女性を描くマンガこそ、転覆してほしいのですが、いま一つ百合ではパンチ力が足りない…いま、『コバルト』でも同居している2つは、今後分岐がはじまっていくのかもしれません。たんに、広告が集まらなかっただけだったら、笑ってください。

男に媚を売るような『百合天国』は、あまり受けなかった。
『百合姫』が、どこまで進むのか、これからも目が放せません。


評価 ★★★☆
価格: ¥880 (税込)


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追伸 そういえば、百合初体験って『少女革命ウテナ 劇場版』かも…





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Last updated  Jul 27, 2005 07:16:21 PM
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