BOWと主人の雑記帳

2006/08/25(金)22:52

回想記その2 ~北米縦断チャリ旅へのプロローグ

北米・旅(19)

なんでまた自転車なの?とよく質問される。 たしかに自転車ほど時間と労力を使う非効率的な手段はあまりない。 僕が物事を判断する基準に「おもしろそう・かっこいい」=正義という幼児並みの価値観がある。 たまたま見かけたチャリダーがこの基準に当てはまってしまっただけで「自分を試してみたくて・・・」的な精神論のような物はなかった。 そしてこの旅を実行するきっかけになったのが22歳の時にワーキングホリデーで行ったカナダの旅でした。 当時僕は長野のスキー場で働きながらモーグル競技をやっていた。そのときの仲間が「夏にワーキングホリデーのビザで山にこもるけどいかない?」と誘ってきた。 ワーキングホリデー?? 何も知らない田舎者の僕はそこで初めてワーキングホリデーと言う制度を知り、高校の時よりくすぶっていたものがメラメラと再燃した。翌年カナダのワーキングホリデービザを取得しお隣アメリカのマトソンファミリーのもとへと向かった。 手厚い歓迎を受け調子に乗った僕はそのまま1ヶ月間滞在!いいかげん迷惑だと思い、カナダへ入国しバンクーバーへ! すべてが満たされた大都会バンクーバー!ビルと自然のバランスもよく今でも大好きな町だ!しかし当時の僕は満たされている事に満たされず身の振り方を考えていた。 そんな時安宿のルームメイトのオーストラリアの奴からオーロラの話を聞いた。その話に異常に興奮した僕は下のキッチンでカナダの地図を見た! すると、カナダの上に北極があることを発見  「北極!!ん~なんか素敵な響き!」 ということで、目標!遥か北の北極ということでグレイハウンドのバスパスを帰国直前の日本人にもらい他人になりすまし(もう時効?)北へ向かったのでした。 バスを乗り継ぐこと3日間、北の最終地点ホワイトホースへ到着! そしてここからヒッチハイクでさらに北上!と行きたかったが、止まった車はパトカー     「お前ここで何やってるんだ」とおまわりさん 「ヒッチハイクで北極まで」と僕 「そんな装備で変な所で下ろされたら死ぬぞ!」とおまわりさん     さすがに死ぬのは嫌だと今日の所は安宿へ撤収!しかしその帰り道見てしまった!かっこよくおもしろそうなあれを!! 安宿に着くと早速宿の親父に 「隣の川で荷物積んでカヌーやってたんだけど何処まで行くのかね?」 「ドーソンシティーだよ!ここはユーコン川って言って結構有名な川なんだよ!」 ドーソンシティーといえば次の目的地!車は飽きた次はカヌーということでカヌーで740km・1ヶ月近くの旅が始まった! このカヌートリップは大きな経験だった。夜の熊の恐怖、まったく音のない世界、宇宙を感じたオーロラ、などなど僕が生きてきた世界とはまったく別の文明とは切り離された世界!ここで自然の偉大さを見せ付けられ、野生の動物を見ることにより自分も地球上の生物の一部に過ぎない事を知り、熊と接近した事で死を意識し、と挙げればきりがありません。 そしてこの川でネイティブインディアンの人々と出会い自然と共存する生活をさせてもらっている矢先、母がくも膜下出血で倒れたという知らせが入り急きょ帰国、この旅は終わりました。幸運にも母は後遺症もなく完治しました。頃合を見てカナダへ来ようと思ったのですが倒れた当時僕は行方不明となっていたらしく親戚、近所の方々から大反対! この中途半端な終わり方が次の旅へと僕を駆り立てたのです!    

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