レンタル赤ちゃん と 両手内反手+両足内反足のおじさん
バリ島冬休みの思い出 バリ島に来た事がある人は、判ると思うのですが、交差点での信号待ち付近に、小さな子供を抱いて、手を出してくる女性達が居ます。あの炎天下の中で、女性の抱っこ紐の中に居る赤ちゃんはレンタルなんだそうです。そして、わざと汚い格好をして、車の窓に向けて手を出しているそうです。 でも、私達夫婦は、毎回無視はしません。日本のように各家庭の経済が安定していないインドネシアでは、本当に貧乏で、頑張っても頑張っても生活が改善されない家庭も沢山。貧乏ぶってる人か、本当に貧しい人なのか判断ができないから。。 お金でなくて、最近は、リックンの育児用品で要らなくなったもの等を渡してあげてます。一言、”子供がかわいそうだから、もっと日陰に居てあげて”等と言いながら。。 年金制度が無いので、お爺ちゃん、お婆ちゃんが手を伸ばしてくる時もほんの気持ち程度の小額だけど、私達は渡してあげてます。でも、、子供の時は、小さい時に、手を出したらお金がもらえる と勘違いをされたらいけないので、渡しません。 ある日、お父さんとリックンと食事を追え、車に乗り込もうとした時、歩きづらそうな叔父さんが、こちらに向かって歩いて来て、手を伸ばしてきました。おじさんの足は、裸足で、リックンが生まれた時と同じ、両足内反の足でした。思わず、もう既に運転席に居た、お父さんを呼び、”ね、このおじさん、リックンと一緒の病気だよ。”とまたほんの小額を渡しました。すると、おじさんは、内反した手でつかみ辛そうに、お札を掴み、”どうも、有難うございます。(Terima kasih banyak)”と言って、また歩きづらそうに、去っていきました。。 きっと、おじさんのご家庭が貧しくて、生まれて直後にギプス療法が出来なかったのか、昔だから、赤ちゃんの足が曲がっていても、どうしたらいいのか判らなかったのか、迷信を信じたり、バリマジックにかけられたから、仕方が無いと思って、、そのまま大人になってしまわれたのでしょう。。 お父さんが中学校の時、クラスの女の子が足が悪く、やはり治療していない内反足だったそうで、歩き辛そうなだけでなく精神的にも、辛そうで、暗い子だったそうです。 リックンは、今治療中で、良い経過をたどっているのも、今という時代、私達が居る環境のおかげなんだなぁ としみじみと感じ、私達はとても恵まれているんだ。 と実感しました。 リックンの治療費。バリ島では、週一回ギプス交換で、200,000Rp~500,000Rp 約3千円~約7千円 を支払い、約月2万円していました。(矯正靴は、高くはなかったけど、効果はあまりでなかった。)普通のOLさんのお給料が、700,000Rp ~ 3,000,000RP 約1万円~4万円程度の収入なのに対し、医療費は高い。。 日本は、医療保険や、医療助成がしっかりしていて、本当に助かります。 あのおじさんや、お父さんの同級生の子も、今の時代、日本で生まれていたら、ちゃんと歩けたかも知れない と思うと複雑な心境で、その日は、何度も、お父さんと、話し合いました。 特にリックンと同じ病気の、おじさんは印象的でした。 おじさんの他にも、手のない人、足のない人、病気と戦っている人、世の中には、不自由な人達が沢山居る中で、私達は本当に恵まれているし、感謝し、助けてあげなければいけないな。