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ドリカムの『沈没船のモンキーガール』とか、中森明菜の『難破船』とかいう歌があったけど、まさに今の私は、日本海溝よりも深く深く沈み込んでいる沈没船だ。
理由は・・・・・・昨日の日記の通り、である。 今日も、私はそれなりに頑張ったんじゃないかと思う。 もともと、昨日の日記の主役であり、私の悩みの主役であるU君は、ひどい偏食だった。いや、今もひどい偏食だ。 食べるものといえば、インスタント食品やファストフード、お菓子類。ザッツオール。ご飯類で食べるのは、ふりかけご飯やハンバーグ、ウインナ、卵焼き。ザッツオール。野菜?お魚? そんなものを食べるなんて、彼の辞書には載ってなかった。 そして、のべつだらだらとおやつを食べていたため、入園してすぐの歯科検診では、なんと12本もの虫歯が見つかった。そんな食生活を送っていたため、3歳にして身体はぶよぶよ。 でも、うちの幼稚園は「完全給食」だ。 完全給食・・・・・・つまり、ご飯(パン・麺類)、お味噌汁、おかず2~3品、牛乳などが出る。当然、食べられるわけがない。で、当然、登園拒否。 彼の負担を減らそうと、嫌いなもの・・・ほとんどのものが嫌いなわけだが・・・をほんの少しに減らして(もやしのおひたしだったら1本とか。もう極限)みたりもした。 でもダメ。まったくダメ。ぜんぜん食べない。なんでダメなのか。理由はひとつ。 『家庭で一切食べさせていないものを幼稚園で食べられるわけがない』。 お母さん、お家でも、少しずつでいいので、食べられるようになるといいですね。幼稚園でも量を少なくしてますので、もうちょっと頑張りましょう。 何度言っても、家庭の協力は得られないまま、彼は泣き続ける。 そしてあろうことか、帰りの車の中でむしゃむしゃとポテトチップを頬張るU君を発見。 (給食を食べていないんだから、お腹がすくのは当然だ) お母さん、おやつを少し減らしてみましょう。 お腹が空いていれば、ご飯も食べるようになるかもしれませんよ。 これまた何度言ってもダメ。 もしかすると、私もしつこく言いすぎたのかもしれない。 お母さんはもう嫌になっちゃったのか、とうとうお父さんが登場。 「まだ3歳なのに、無理やり食べさせる事はないんじゃないですか。」 「無理やりではありません。ただ、食事は子どもの成長に大切です。インスタントではなく、いろいろな食品を食べられるようにならないと」 「そんなのは小学校に入ってからでもいいでしょう」 「3歳で出来ないものは、7歳になっても出来ませんよ」 「どうして幼稚園に行きたくないと泣くんですか」 「給食が大きいと思います。お家でも協力していただけませんか」 「本当に給食だけが理由ですか」 「では、なにが理由だと思われますか?」 「わからないから聞いているんです」 「・・・・・・先ほども申し上げましたように、給食が原因だと思います。他にも野菜嫌いのお子さんは沢山います。でも、みんな頑張って食べています。嫌いなものが3つ4つならいいんですが、U君はちょっと多いようなので、配膳の量をギリギリまで減らしています。」 「減らしているとしても、負担は大きいんじゃないですか」 「・・・他に、頑張って食べている子がいる以上、U君だけ食べなくていいよ、ということは出来ません」 これを、この一連の流れ・・・ お母さんに協力依頼→ダメ→またお願いする→ダメ→あんまりしつこくされたのでお母さんがもう嫌になる→お父さん登場→平行線→お母さんに協力依頼 ・・・を、4月からもう何回となく繰り返している。 U君の問題は、昨日書いた問題、食事の問題、その他諸々に渡っていて、今のところまったく、進歩が見られない。 3月になって、もうすぐ進級、という今、クラスで泣いているのは我が子ただひとり。 どうしてうちの子だけが泣いている? 自分たちの育て方に問題があったんじゃ・・・と思うのは、とっても辛い作業かもしれない。子どものために悩んだりするのは、とっても苦しくて辛いこと。それはわかる。 でも、だからといってその悩みを放棄して、すべて「幼稚園のせい」「先生のせい」と言い切ってしまうのはどうなのよ。 “責任転嫁”それは、一番楽な作業だ。U君の両親はそれに逃げ込んでいるとしか、私には思えない。 4月からずっと、言い方がまずかったのかなとか、散々悩んだ。 どうしたらこの子が食べられるようになるのか、泣かなくなるのか、どうしたら家庭でも食べさせてくれるか、本当に考えた。 それは、この仕事をしていれば当然しなければいけない事だと思う。 でも、考えているのは、悩んでいるのは私だけ。 一番肝心の、U君の両親は何も考えていない。考える事を放棄している。楽な道・・・「先生が悪い」「幼稚園のせい」という言葉に逃げ込んで。 ちょっとね、疲れました。 現在、彼が泣いているのは昨日の日記で書いたようなことが理由なんだけど、今朝また、彼のお父さんに言われました。 「先生、また給食無理強いしてるんじゃないんですか」 「先生の態度が変わったから、また突然泣くようになったんじゃないんですか」 もうね、腹立つとか悲しいとか通り越して、力が抜けました。 私の言葉は、この人たちには届かない。 「抱っこしてあげてください。甘えさせてあげてください」 とお願いしただけなのに、返ってきた言葉はこれだ。 私の事が嫌いならそれでいい。でも、現に子どもが泣いている。 責任転嫁してる場合じゃないんだよ。 仕事柄、暗い顔をしているわけにもいかず、元気にしていたら、子どもたちが帰ってからなんだか力が抜けてしまった。 とにかく疲れた。 U君は相変わらずおやつ三昧で、まだ箸も満足に持てない。 困難な事、嫌な事にぶつかると、泣いて我を通そうとする。 それなのに、九九や字のお勉強はパパとしっかりやっている。 お父さん、お母さん。そんなことはあとでいいんです。 今やってほしいのは・・・・・・ もう、言っても無駄なのかな。 本当に疲れた。 4月からずっと、何度も喉もとまで出かかった言葉がある。 「どうしてここに入園させたんですか?給食があるのはわかっていたでしょう」 「そんなにここや私が嫌なら、退園されたらいかがですか?」 でも絶対言えない。これからも絶対言わない。 言ったら、負けてしまうような気がする。 U君のご両親に、ではなく、自分に。この仕事を選んだ自分に。自分のプライドに。 今日も、喉もと・・・いや、舌の上まで出かかった言葉。 でも、これは戦いだ。わかってもらうまで、戦いつづけよう。 今は・・・ちょっと疲れちゃったけど、幸い明日と明後日は休みだ。 そしてもひとつ幸いに、私は回復力が強いほうだ。 負けるのは嫌だ。絶対嫌だ。 全日本の合宿が始まって、久しぶりに、日の丸のついたジャージを着た吉原選手の姿を観た。 疲れているはずなのに、スッキリした顔をしていた。 彼女も、ずっと自分と、自分のプライドと戦ってきたのかな。 今も戦っているのかな。 「負けたくない」って、相手チームに対してだけじゃなくて、もっとこう、心の中にある何かに向かって戦いつづけてきたのかな。 彼女のそれは、私のとなんか比べものにならないほど大きなものなのに、彼女はずっと“勝ち”つづけて、そして晴れ晴れとした顔をしている。 私も頑張ろう。勝ちつづけよう。 今日の日記は、ひたすら愚痴に終始してしまいました。 お目汚し、申し訳ありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 5, 2004 10:42:57 PM
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