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被災地から愛を込めて世界へ キセキの心の復興プロジェクト 未来予想図実行委員会

被災地から愛を込めて世界へ キセキの心の復興プロジェクト 未来予想図実行委員会

FEMA(連邦緊急管理庁)

アメリカでは「災害がおきても三日間は自力で持ちこたえられる
備えを」といいます。

災害が大きいと、地元の行政機関は救済の機構をすぐに作れません。

地域社会が麻痺をして、決断がおくれ、権利関係、組織の上下関係
なども作用して判断が鈍るので、アメリカでは、災害時は、外部の
プロ集団が指揮をとります。
具体的にはFEMA(連邦緊急管理庁)といいます。
この組織と赤十字がコンビを組んでおこなってきます。

日本のように、市長や知事が最高責任者であっても災害時の指揮を
とる事はありません。

緊急時にトレーニングを受けている人間と受けてない人間とでは差が
でます。
これは、本当に良いプログラムです。

被災者とコミニティの回復プログラムは各段階で決まっています。

英雄期(家族や自分、近隣の人々の財産を守るために、危険をかえりみず
勇気のある行動をとる)

ハネムーン期(災害を共有し体験したものどおしが強い連帯感で結びつき
助け合い、暖かいムードにつつまれる)

幻滅期(被災者の忍耐が限界に達し、失策や不満や権利関係、お役所の
書類提出・・・などでやり場のない怒りが出てくる。
この時期から飲酒問題も出てきて、被災者は自分の生活の再建と個人的な
問題に追われるため、地域の連帯や共感が失われる)

そして再建期と動いていきます。

昨日の「頑張って」を言わないと一緒で、プログラムとして常、日頃から
考えていくと良いと思うのです。

頑張ってといわない代わりに、アクティブ・リスニングを使った
アウトリーチが有効です。
これは、一般の方がもちいる事も有効です。
強いPTSDを持っている方や、病気の方をのぞき
ほんの少しのルールを知っていれば、すべての人間がカウンセラーになれます。

一、声をかける
「大変でしたね」
「いかがですか?」
「私にできる事はありますか?」

ニ、事実を聞く
「地震があった時、どこにいましたか?」
「まず何をしましたか?」
「誰と一緒でしたか?」

ここでのポイントは感情を聞くのでなく事実を聞くほうが話しやすく
大切なのです。ここで、その時の感情を「怖かったですか・・・、不安ですか・・」
などという、いきなり聞いてくる人がいます。
そしてマスメディアの方々がいますが、完全に被災者感情を無視しています。
特にプロなら手順を知っているべきです。

事実を聞く事で、相手は落ち着いて考えて話せるようになってきます。

三、考えを聞く
「揺れの瞬間、何を考えましたか?」
「この所、どんな事を考えていますか?」
「ずっと頭から離れないことはなんですか?」

これは、何がおきたのかを理解し、相手の考えを整理するの為に大切な
プロセスです。

四、それから感情を聞き

ニーズを吸い上げていく、これが今回、私がやってきた支援の手順です。
後は、マッチング出来る所を組み合わせていく。

行政はニーズがないと動けないのは当然なんです。

これを、行政は動かないからと自分たちで動く、当然ニーズがないわけです
から動きません。今度は、どんな時も当てにされてある一定の規模でしか動
かなくなり永続的な経験になりません。

地震がおきた当日に院を綺麗に片づけて全て整理をして、ニーズ調査で訪問し
ていく前に、6時間ほど仕事場で、ごろごろ何をするわけでもなく、各所に
連絡を入れて休んでいました。

それはパニック期に動いても、感情ばかりでニーズは吸い上げが出来ない
からです。
そして、自分も冷静ではいれないからです。

阪神大震災、中越地震でも実際に現場で動いてきて感じる事は、本当に
数人でいいので、緊急時に冷静に、それも迅速に決断していく人たちを
育てていく事が必要な気がします。



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