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カテゴリ:ベンチャー企業と資本政策
ストックオプション制度の導入の失敗パターンが、いくつかあります。
まず、折角付与したのに従業員が意味が理解していない、というケースです。 あるベンチャー企業がストックオプション制度を導入した際、従業員向けの説明会を行いました。 教科書的な説明を行い、質疑応答もでて説明会が終わり、一安心していると、従業員の一人がボソッと、「これで株を買わされることになったんだけど、損したくないなぁ。」とつぶやきました。 うーん、その説明会の担当者はストックオプションについて正しい説明をしていたのに、どうしてこのようなことになってしまうのでしょう? ストックオプションの「ストック」は株式、「オプション」は権利であって義務ではありません。説明会においてもそのことは伝えたはずが伝わらない、これはやはり日本人が(大げさ)、株式に関する基礎知識の絶対量が不足していることによるのでしょう。 会社が採用する制度の説明会では、どんな内容のものでも従業員が100%理解することはありえません。7回言ってやっと浸透、といわれたりしています。ましてや、株式に関する基礎知識が十分ではないところでストックオプションについて説明しても、浸透度は他の制度と比較して相当低くなってしまうのが当たり前です。であるのに、徹底的な説明を実施することなく、「わからなければ本でも読め」みたいな態度でストックオプションを導入してもその意義が浸透するわけがありません。また、導入サイドでも知識が不足していると、これはもう最悪な状況です。 ベンチャー企業の資本政策において重要な株式を活用し、導入に時間とコストを費やしたストックオプションの意義が従業員に理解されていない、これが一つ目の失敗パターンです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.11.19 23:43:06
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