カテゴリ:カテゴリ未分類
昨年暮れのこと実家に
一本の電話がかかってきた。 母「もしもし」 相手「いつもお世話になりっております。 私、大手受託メーカーの◯◯と申します。 この度、お宅さまの建てられた住宅が 25年目を迎えまして、 25年目の節目ということで、 無料で検診されていただきたいのですが」 母は無料をいうことで了承してしまった。 約束した日時、 時間きっかりに相手は現れた。 その数は男3人。 挨拶を終えて、早速作業に取り掛かる。 外壁、瓦、水道管、床下、 害虫、内部の水漏れなど、 事細かに作業をし、 証拠の写真を写している。 私はソファに座ったまま、 見守るしかない。 それらに要した時間は約一時間。 それから説明のため、 リビングの椅子に腰をおろした。 母の向かいに男2人。 私は少し離れたソファにすわって、 その様子を見ている。 営業の男はまず i-padに収めた写真を元に話し始める。 一箇所瓦が欠けているところがあったのだ。 それがさも重大事なことのように煽る。 そこから、 やれ水漏れが始まるやら、 柱が腐るやら・・・ これから長期にわたって 計画を立てなくてはいけない! と言い出した。 まず確認しておきたいところだが、 今急を要する問題は特にないということだ。 それは念押しした。 男2人が80歳過ぎの母に 詰め寄る姿を見て、 私は啖呵を切った。 「あなたたち失礼でしょうが! 今日初めてお会いしたばかりだというのに、 80歳過ぎの母を捕まえて、 いったい何を取ろうというのか! 今なにも特に急を有することはない。 と念を押した。 数年前に外壁は塗り直し、 給湯器を変えたばかり、 ガスレンジに至ってはつい先日新品にした。 もうこれ以上、必要ない!」 と怒りに任せて怒鳴りまくった。 男は平謝りし、そそくさと帰っていった。 しかし、後々よくよく考えてみると、 こんなに危ないことはない。 不用心に家にあげ、 家の写真を取られまくり、 うちの写真を晒してしまったのだ。 運悪く、私と母が後手に縛られて、 強盗にあってもおかしくない状況だった。 ま、うちには現金も金塊も金庫も 金のつくものはなにもない。 今日、フィリピンから 日本に強制送還された哀れな強盗団の 一人が1977とプリントされた Tシャツを着ていた。 調べてみたら2022年春夏の 『FEAR OF GOD』という ハイブランドのものだ。 定価約18000円。 そのTシャツ一枚からも この男の生活ぶりが垣間見られる。 収容所の中にいて、 こんな贅沢なTシャツが手に入る。 そして最後にこのTシャツを選んだ。 やっぱり最後には 神さまを恐れていたのね・・・ 悪いことしたその罪の重さを 身を以て思い知るがいい。 母はきっと一人では対処できなかっただろう。 いわれるままに、 判子などつこうものならあとのまつり。 こわいこわい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.02.09 14:10:16
コメント(0) | コメントを書く |
|