ベルギ－永住ミステリー小僧のブログ

​​​​​​朝11時半ころ、私の携帯に娘から電話がかかってきました。

-どうやら終わったのかな？

と思って電話に出ると、娘の元気のない声が…。

「１ヶ月日にちを間違えちゃった…」
「えっ⁉」
「１時間半も待ったのに、入れてもらえなかった…」

っ絶句…。その後何も言えず…。

かなり落ち込んでいる様子でした。妊娠中でもあり、ちょっと心配だなぁ。
その日の11時は娘の車の車検（contrôle technique）予約の時間だったので、電話は「終わったよ」という単なる連絡程度のことかと思っていたので、びっくりするやら、何と言って娘を慰めて良いのか直ぐには言葉が思いつきませんでした。
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どうも車検場の入り口で係員から入場を拒否されたようです。
そうなんですよ、係員が車のナンバ‐から１台１台の予約をパソコンでチェックしているようだ、というのは知っていましたが、こんなに厳格に行っているなんて知りませんでした。時間当たり数百台をチェックするんですから、ちょっとは手を抜いてくれてもいいのに…。
しょうがありません。気持ちを切り替えないと…。

と思っていたんですが、午後になって突然、職工のThieryがやってきて
「水道の蛇口とスイッチの交換に来た。ついでに（故障中の）食洗機も見るから」
と言って、こちらが頼んでいた作業を始めました。
これはいつものことなんです。多忙な人だから、時間が空いた時に予告なしで来るんです。もう慣れっこですけど。

１時間ほどかけて蛇口とスイッチの交換が終わると、問題の食洗機の水を抜いて内部をかなり入念にチェックしていきます。15-20分ほどやった後に厳かに『死刑宣告』がなされました。

「モ－タ－がいかれてるな。交換したら新品より高くつくよ」

遂にその時が来たようです。恐る恐るいくらくらいかかるのか訊いてみると

「安いのは300ユーロ代からあるよ。今はそのくらいでも性能は悪くない」

娘と相談して連絡するから、と取り敢えずそう返事しました。このまま放ってはおけないので当然買い替えることにはなるんですが、このところ出費がかさんで家計のやりくりが大変なので、問題を先送りした訳です。
食器洗い機が故障して、生活のリズムが大きく変わりました。
今まではある意味食器の使い放題でしたが、今は必要最小限の食器しか使いません。食後に洗わなければならないので、少ないほどいいわけです。
食器を洗っていて気づいたことの一つが、ガラスのコップは洗剤で洗っている時に『よく滑る』ということでした。お陰で２つも割ってしまいました…。
ヤレヤレです…。

最後に、ほんの少し気分を明るくしてくれたことです。
その日は土曜だったんですが、土曜日というのは週の内で最もバースディ・パーティが多い日なんです。午後２時過ぎに犬の散歩に出て歩道を歩いていたら、面白いものを見付けましたよ。

　　　　　　　　　　　　　　

どうやら誕生パ－ティの案内というものでしょう。
『会場はアッチですよ』
と矢印がその先にずっと続いています。どうも９歳（9ans)の『本人』が書いたようです。

矢印をたどっていくと、向うからも向きが逆の矢印がこちらに来ています。

　　　　　　　　　　　　　　

そして両方からの矢印がぶつかるところが、目指す『パーティ会場』の様です。
玄関の入り口には定番となっている目印の『風船』が掲げられていました。

因みに、その歩道を矢印とは逆に進んでいくと、当然ながら『それ』がありました。

　　　　　　　　　　　　　　

写真向う側がその家になります。

書いたのは女の子かな？　私は『男の子だった』ので、こういう『凝ったこと』はやらなかったし思いつきませんでした。
きっと、家がわからなくて道に迷う（いる訳ないのに）友達がいて、来てくれなかっら嫌だな、って思ったので書いたんでしょうか。友達のことを想って書いている『その子』の真剣な姿が見えるような気持になりました。

こういう何でもないことに何かを感じるようになったのは、きっと数多くの経験を積んできた我が脳の予知能力が為せる技（業？）なんでしょうか？　言い換えれば『歳のせい』ということなんですが。
でも私には全然気になりませんでした。むしろ『ほっこり』とした幸せな気持ちにさせてくれたのですから、歳をとるということは決して悲しくネガティブなことではないのです。むしろそれに感謝しなければ…。


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