今週の”武田鉄矢朝の三枚おろし”は「待つ」を各方面から掘り下げてました。
現代人は待たない、待たせては行けない。
アクセスや連絡がとにかく早くなければならず、
待たせると直ぐに不快になってしまうと言う話でした。
歌の話から始まって昨今のケイタイ事情など
日本の待つに対する文化の面白さを
言葉や相撲、犯罪などの考察は、
なるほど思い当たる事がいっぱいあります。
現代は待つことの情緒は皆無でありギャグにされる可能性まであります。
待たせない事でサービス業が進化した一面も否定できません。
今一番待つのは車の納車ぐらいでしょうかね。
タイミングがずれると今でも一ヶ月以上はあるでしょう。
反面修理に掛かる日にちは待たす事はできません。
私が知ってる待つことのチャンピオンのような話として
「郵便将棋」なるものがありまして、
勝負をする同士が一手後とに郵便で送るわけです。
もちろんやったことは一度もありませんが存在は事実です。
やはりラジオ番組で永六輔さんの”誰かと何処かで”の中で、
三波春夫さんとのやり取りで、
心に残っている事を実に感慨深く話しておられました。
三波さんとの対談の約束があり、14時と4時を勘違いして、
丸2時間待たせてしまって、
多忙を極める三波さんが2時間も待つ訳は無いので、
居ないだろうと思いながら行って見ると、三波さんが待っておられて、
直ぐに謝って何を言われても仕方ないと思っていたところ、
「いやいや待たせる方が辛いでしょう。
待ってる方は楽なものです。」
と笑顔で言われ驚き感動したそうです。
なかなか言える事ではありませんで、かくありたしと思いました。
今回の待つに対する考察はとても面白く、
人間の熟達も年を追う事を待つ必要があるのだとしめてました。
自分はと言えば幾つになっても未熟な感じで、達観はまだまだですね。