2009/10/09(金)09:07
今時の国威
10年ぶりに中国が軍事パレードを行いました。
建国60周年の記念行事の中で国威高揚を謳い上げます。
国家元首の胡錦濤主席の乗った車がウルトラクラッシックなのに驚きました。
日本人なら出てこないデザインに中国の不思議な感性に触れた思いです。 今回のパレードの目玉は100%中国国産であるという触れ込みです。
突っ込みどころは山ほどありますが、戦闘機の一機種はロシアのOEMです。
OEMを自国産と言える辺りが微笑ましくもありますが、
実際あのロシアプロダクトの飛行機のコストパフォーマンスは中々のものです。 航空管制を司る国産早期警戒機が目を引きましたが、
護衛をしている戦闘機のパイロットは全て女性だと説明がありました。
建国60年の中国にあって女性の各方面への進出は見事でして、
この事は世界でもトップレベルだと評して良いでしょう。
経済面でも中国人の勝間さんがいても全く不思議では有りませんが、
そのうちフォーブス辺りから頭角を現してくると思いますが、
知的所有権の問題など根本的にグローバルの意味が分らないと厳しいでしょう。 この国威高揚の手段でもっとも分りやすくノリ易いのが軍事パレードです。
軍事費の高騰に歯止めが掛かかりませんし、ロシアの良いお客さんです。
アメリカの輸出産業で競争力があるのも軍需産業です。
エコロジーと関係なく言値で商売が出来る数少ない産業です。
中国もかなりな数を輸出していますので今回のパレードは展示会とも言えるでしょう。
時代遅れのICBMを欲しがってる国もあるはずで、
今回の国産戦闘機もユーロファイター並の性能はありそうです。
国際競争力は為替レートの強みで事実上世界一と言えるでしょう。
一昨年のレバノン侵攻でイスラエルに大打撃を与えて以来、
中国製兵器は国際市場で大人気の様相を呈しています。 しかし、軍事は使わなければ無用の長物で、
国力の足を引っ張る可能性まで考えられますが、
右の方々はそんな事は言いませんで、不要な心配を煽ります。
私が理解していない可能性も否定しませんが、
冷戦時代の図式は東西共に経済力に余裕がありましたので、
あの頃にポジションを置いておきたい気持ちも分らなくありません。 臆病者ゆえの平和主義者であり、機械好きゆえの兵器にに興味を持つ私は、
軍事費の膨張傾向に理解は出来ても心配な立場です。
深まる秋に囲まれて posted by (C)違いがわかる男