本日から新一年生と我が家の2人の3人で登校が始まりました。
1年生と直ぐ分るカバーが付いた真新しいランドセルが本当に微笑ましく、
年を追うごとにランドセルが地面から離れていく風景を眺めます。
各紙面、映画監督のシドニー・ルメット氏の訃報が載っていました。
名作「12人の怒れる男」の監督として世界映画史に残る巨匠です。
この作品は57年の作品ですので氏は30代であり、最初の作品です。
その作品がイキナリ世界中から絶賛された訳です。
社会派というポジションに落ち着いてその後も社会の陰影を描いています。
日本でも裁判員裁判が開始される事に前後して、
中学生時代に見た、この12人の怒れる男について書きましたが、
この作品があまりにも凄いのか、その後全くリメイク以外の作品がありません。
頑固とは違って冷静に真実を追究する姿勢は、
共感はできてもその場に居合わせたらと言う感覚に苛まれます。
紳士という形容詞がピッタリで存在感に圧倒されます。
57年以後、陪審員に選ばれた人でこの作品は心のよりどころになった事でしょう。
正義を成すと言うのではなく合理的に納得できないと言う感覚が柱になります。
#8の方の感覚は実社会においては異端であり厳しい矢面に立たされますので、
責任感と人としてあるべき姿に圧倒されます。
ジャックレモン主演のリメイクを吹き替えで観る事をお勧めいたします。
裁判員になる・ならない・賛成・反対などは別として、
社会人として自身の試金石になりうる見事な作品です。
最近でもリメイクが出ているようですが、ルメット作品へのオマージュになります。