2009/01/12(月)02:57
波乱の年明け
年始の一発目の更新は明るいものにしたかったんだけど、そういうわけにはいかなくなった。
母の一周忌を目前に、予想外の凄まじいバトルが繰り広げられたのだ。
あの小うるさい、母のすぐ下の弟かって?
意外にも、母と仲が良かった(私とも友好関係にあった)末弟とである。
ややこしいから、小うるさい叔父を上叔父、仲が良かった叔父を下叔父と呼ぶことにしよう。
母が亡くなってからこれまで、上叔父は私に何かしらいちゃもんを言い続けていた。
顔を見れば文句、電話をしてくれば文句、もううんざりだった。
なもんで、いつもならお盆には上叔父の家に行き、祖父母の仏壇に手を合わせるんだけど、去年はお供えだけ送って家には行かなかった(お彼岸にお墓に参った)。
母の初盆はというと、寺で盛大に合同法要してもらって(寺がそういう主義)、上叔父には「骨は全部納骨した」と嘘をついて、家に来させなかった。
で、年が明けて、母の一周忌を迎えることになるんだけど・・・。
言い方はふさわしくないが、やる気が起こらない。
やらにゃならんのだけど、上叔父と顔を合わせたくない。ウザい。
そんな感じでウダウダしてると、1月を過ぎてしまった。
法事って、早めにせなあかんよな、普通・・・。
分かっちゃいる。
分かっちゃいるけど、場所を何処にするか、料理は何にするか、幾ら考えても結局文句をつけられるかと思うと、もうとにかく鬱陶しいのだ!!
で、重い腰を上げて寺に連絡を入れたのが、一周忌の3日前。
母が亡くなった1月10日の予約なんぞ取れるわけがないから、最初から一週間後の17日の予約を取った。
去年のお盆以降、上叔父からも下叔父からも連絡はなかったから、久しぶりの連絡となる。
携帯に電話すると、上叔父は運転中で、予定が入っているかどうか分からないから、また電話し直すとのこと。
下叔父は、仕事が入っているが休めると思う、という返事。
ふぅん、そうか、みんな予定があるんやな。
確かに急な連絡やもんな。
けど、無理して来てくれんでええし・・・ってか、来て欲しくないし。
鬱陶しさMAXの私は、そこで反則行為に出た。
諸事情で、17日に一周忌法要ができなくなったという連絡を彼等に入れたのだ。
実際にやめるわけではない。
お坊さんには17日に来てもらって、親戚抜きでやる。
でないと、私の怒りが爆発して、一周忌がとんでもない修羅場になりそうだったからだ。
下叔父は、「分かった」と、二つ返事だった。
上叔父は出先だろうから、一先ずメールで要件だけ知らせて、また連絡することにした。
そうこうしていると夜になって、この兄弟の連名でお供えが届いた。
先ず、下叔父にメールで礼を伝えようとすると、向こうからメールが送られてきた。
11日に、この兄弟と、下叔父の内縁の妻の3人で、母の納骨堂に行くという。
時間が合うなら合流しようとのことだった。
上叔父も一緒かよ・・・。
そこで、お供えの礼に加えて、本音をメールした。
「兄貴も一緒か・・・。
おっちゃん(下叔父)とKさん(内縁の妻)だけやったら行くんやけどなぁ。
あいつ、毎回ケンカ売ってくるから、キレるのも時間の問題。
Kさんを困らせたくないから、やめとくわ」
この内縁の妻のKさん、とにかく平和主義者で優しい人で、私がキレたらパニクって泣いてしまうのは目に見えていた。
それに、下叔父との同棲がまだ4年程度で、親戚に紹介されたのが最近ということもあって、親族の集まりでは異常なまでの気遣い。
こういう人の目の前でバトルして、困らせたくない。
今まで私が上叔父宅でキレなかったのは、このせいだ。
下叔父に上記メールをした後、上叔父に家電から連絡を入れた。
お供えの礼を伝えると、上叔父は中止の理由をごちゃごちゃ聞いてきた後、「嫌なこと言うようやけどな」と、お決まりの文句を吐いた。
「一周忌っていうのは、早めにせなあかんもんや」
「それは反省してる。三回忌は抜かりなくやるわ」
適当に上っ面だけの返事をして、とっとと切った。
居間に戻ると、携帯の着信ランプが点滅している。
記録を見ると、下叔父から2回、そして、携帯会社の伝言サービスからメッセージありのお知らせ。
マナーモードを解除するのを忘れていた。
で、下叔父のメッセージを聞くため、伝言サービスにかけてみた。
録音されていたメッセージは、これだ。
「お前、何をわけの分からんことをゴチャゴチャ言うとんじゃ!
電話して来い!!」
・・・・・・一瞬にしてキレた。
下叔父の携帯を鳴らすと、すぐに出よった。
私が「もしもし!!」と言うと、開口一番、
「しょうもないことばっかり言いやがって、俺にケンカ売っとんのか!!!」
「何がっ!?」
「Kをビックリさせたくないとか、わけ分からんメール送りやがって!」
「何が分からんねん、分かるやろ!!」
私がKさんのことを考えてバトルを避けていることを、下叔父は知っている。
母が寝たきりになってから、母に嫌味が言えなくなった上叔父が私に文句を言い始めたこと、それが鬱陶しくてキレそうだと下叔父に愚痴ったことがあるのだ。
その時、下叔父は「分かった、分かった」と私を宥め、法事で細かいことを言われた時は「兄貴を上手いこと利用したらええねん」と、私を落ち着かせていた。
ところが、この変わりよう。
「兄貴の言うことは正しい、お前がいっつも間違ってるんじゃ!!
兄貴がごちゃごちゃ言うのも、お前の態度が悪いからじゃ!!
俺の言うことが分からんのやったら、今から来い!!」
はっきり言って下叔父は頭も口も悪い、チンピラみたいな男だ。
それでも付き合えたのは、普段は気がいいのと、母と仲が良かったからだ。
頭の悪いヤツのケンカってのは、必ずわめき散らす。
普通は、相手の言い分を聞きながらケンカをする。
ところがこういうヤツは、相手に言い負かされるのが怖いから、相手の口を封じてしまうのだ。
相手が何か言おうとすると、屁理屈だろうが暴論だろうが間髪入れずに畳み掛けて、一切の言い分を聞かない。
こいつは正にこれだ。
常に私の態度が悪いって?
和やかに談笑してる最中に、酒を飲んでクダ巻き始めて雰囲気を悪くするのは誰やねん?
上叔父やろ!?
上叔父の言うことは正しいって?
以前、「兄貴みたいな人間は大嫌いや」って言うてたの、何処のどいつや?
あんたやろ!?
下叔父との電話は30分続いたが、両者とも怒鳴り合いだ。
こっちも言い分が遮られる度にボルテージが上がる。
実は、上叔父の独断で、母の葬儀に呼ばなかった親戚がいる。
上叔父が良い関係にないという理由だったのだが、その親戚の耳に母の訃報が入った。
去年末に上叔父自身が、その親戚宛に喪中ハガキを送ったのだ(アホか、自分でバラして)。
その親戚から「教えて欲しかった・・・」と言われたのが、私だ。
相手は怒ってはいなかった。
けど、とても残念そうに言われた。
「(上)叔父が、ややこしくなるから呼ぶなって言ったんです」
と、事実をそのまま言うわけにもいかない。
「突然のことでバタバタして連絡できずに今になってしまって、本当にすみません」
私が謝る破目になった。
そんな迷惑千万な出来事があったことを下叔父に言うと、
「そんなもん、俺もあの親戚を呼ぶのは反対したんじゃ、そのまま言うたら良かったんじゃ!!」
はぁ!?
それやったら、私にそう伝えておくべきやろ!?
人にケツ拭かせて、よくもまぁ、そんなことが言えたもんやな!!
しかも、
「姉ちゃん(母)は参列者が一人でも多い方が喜んだやろうけどな、死んだ人間が自分の葬式に何人来てるか、いちいち数えるか!」
と、言い放ちよった。
こいつ、電話の最初の方では、「法事が遅れるってことは、仏に対して失礼なんじゃ!!」と叫んだのだ。
仏に失礼と言ったかと思えば、死んだ人間に参列者数なんか関係ないやと?
お前の言い分が一番、仏に失礼ちゃうんか!?
そして、私が
「(上叔父は)お母さんが生きてる時は顔見たらごちゃごちゃ文句言うて、お母さんが死んだら次は私か!?」
と言ったことに対する下叔父の返事に、唖然とした。
「兄貴と俺は、お前の父親に昔、えらい目に遭わされとるんじゃ! 知らんやろ!」
突然、話がぶっ飛んだ。
父が昔、運送会社を興したことがあって、一時期、この兄弟が従業員として入った。
でも、どうやらいいようにこき使われて、それで酷い軋轢が生じたようなのだ。
これは母から聞いていた。
「知ってるわ!!」
「兄貴はな、おっさん(父)に文句言われへん分、姉ちゃん(母)に当たっとったん
じゃ! お前はその子供やろ!
だからどうしても思い出して、そういう態度になるんじゃ!!」
・・・・・・おい、ちょっと待たんかい。
それ、私が生まれる前の話やろが!!
それに、父に文句が言われへんって?
まだ生きとるがな。
疎遠になってるけど、住所も電話番号も知っとるわ。
そんな何十年も恨みが晴れんのやったら、教えたるから直接文句言いに行けや!!
アホか!!!
もうコイツとは話にならん。
いや、話をする気にならん。
二度とこっちから連絡することもないし、会うこともない!!
電話をぶった切って、仏壇に母の実家との絶縁の報告をした。
この下叔父の豹変ぶり。
いろいろ考えているうちに、あることに思い当たった。
こいつ、最悪だ。
長くなるので、それはまた次回。