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カテゴリ:子どもと遊び
なんと気がつけば、もう4月も終盤。
すっかりご無沙汰してしまいました。 春の深まり、山の木々の色合い、生き物達の気配。 季節はめまぐるしく移り巡っている今日この頃です。 そんな今日。久しぶりに顔を出した学童保育。 新しい仲間が増えて、10人近くになった児童クラブは 去年に比べてとっても賑やかです。 新1年生もそろそろ学校や学童の毎日にも慣れてきて 2年生になった子ども達も含めて さらにパワーアップ&羽目を外しっぱなしで 指導員の仲間達も、ちょっと手を焼いている様子。 学校の緊張感から解き放たれた放課後。 学童の現場というのは、子ども達が最も「ムチャクチャ」になる、とも言われていますが それも無理もないなあ~と思います。 本来なら、思いっきり解放感に満たされ遊び尽くしたいはずなのに やっぱり監視の目があって「あれしなさい」「これはダメ」と 言われ続けるわけで…。 約束、決まりごと、ルールなどはもちろん大切だとは思うのですが 私はなんとなく、学童保育での子ども達に そんなものを強いるのは、無理、というか無駄、というか そんな気がず~っとしているんですよね。 1年間ずっと指導員をやってみて実感したのだけど 子どもって「絶対しなさい!」って押さえれば押さえる程 逆に絶対しない。 かといって放っておくと、やっぱりしないこともままあるので このあたりが難しいところなんですけどね~。 もちろん、そんなことは自分の子育てで体験済みなはずなんだけど 他のいろんなタイプの子どもを一緒にみる、というのは またちょっと勝手が違います。 思えば、あれこれ試行錯誤した1年でありました。 おやつの時間。 子ども達にとっては嬉しい時間のはずですが 児童館の調理室を使わせてもらっている、ということもあって おやつの後には必ず当番制で掃除をすることを約束にしていたら そのうち、掃除がイヤだということになって じゃあ、おやつなんて食べなくていい、という事態にまでなったこともありました。 その辺りから、ちょっと私も現場に来られなくなっていたので その後どうなったか分かっていなかったのですが。 掃除のことを気にかけつつ、ま、別にいいか~と(指導員の仲間達、ゴメン) 今日もおやつの時間を迎えました。 子ども達は、それぞれ好きなお菓子を嬉しそうに食べています。 私は、そんな子ども達の様子を見るのも久しぶりだったので なんとなく微笑ましくて、隅っこのイスに腰掛けて にやにやしながらじ~っとみんなを見ていました。 そのうち、一人の子どもが 「はい、あげる」とお菓子を一つ私の手に乗せてくれました。 「わ~うれしい!!ありがと!」といいながら食べると また別の子も、私にお菓子を持ってきます。 「なんだか、お地蔵様気分だね~。お供えもらってるみたい~。」 と、私が片手を出してもう片手で拝むポーズ(お地蔵様ポーズ)をしたら みんなニヤニヤして、次々とお菓子を持ってやってきます。 「お~、ありがとありがと!みんなにいいことありますように、 祈ってるからね~ナムナム。」 とやると、 「じゃあお願いごとしよう~」 とか言って、またお菓子を持ってくる。 「ありがとう~ナムナム。君にもいいことありますように」 そのうち、片手がいっぱいになったので 「じゃあ、持って来てくれた子にはここにあるのから好きなのと交換~」 というシステムにしたら チョコボールを手に乗せて、えびせんをとっていく、というふうに 今度はお地蔵様のおやつ交換所になりました。 ふと、道ばたに佇むお地蔵様というのも 実はこんな気分なんじゃないかな、と思ったりして。 こんなふうに子ども達を見守ってるのって なんだかとっても安らぎます。 おやつを食べ終えて、みんな台所を出て行く時。 最後まで残っていたYくんが 「オレ、掃除してい~こうっと。」といって 一緒にいたKくんに 「オイ、Kもいっしょにやろうぜ」って。 びっくりしました。 だってYくんって、2年生の中でも一番やんちゃで いくら言っても叱っても聞かない子で。 周囲の子達を自分の思い通りに動かしていないと気が済まないタイプ。 掃除だって、いつも率先して逃げてたのに。 二人は、用具置き場から掃除道具を取り出して来て 協力しあって、床に落ちているお菓子クズなんかを掃き集め 今まで見た事もないような丁寧さで、きっちり掃除をしたのでした。 私はほんとに感動して 「わ~~~!ありがとう!!お地蔵様、もっともっと君たちの幸せを祈るよ~!」 ってぎゅっと二人を抱きしめました。 そんなときの、ちょっと照れたようなはにかんだ子どもの顔。 でもとっても嬉しそうで。 ほんっとにカワイイ。 子どもって気まぐれなのがホントだから たまたま気が向いただけかもしれませんが やっぱりこれって「お地蔵様パワー」??? ただ、その子の神性を信じて見守る。 子育てにおいては、実は難しいことのひとつだと思います。 でも、やっぱりそれが紛れもない「真実」なのだと しみじみ実感した出来事なのでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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