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分太郎の映画日記

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2007.02.26
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 戦前最大の大ヒット映画として(♪花も嵐も♪で有名な主題歌「旅の夜風」も大ヒット)、以前から機会があればと思っていた作品。

 結構上映の機会は多いと思うが、なかなかタイミングが会わず、今回、フィルムセンターで開催中の上映特集「シリーズ・日本の撮影監督(2)」でようやく見ることができた。
 評価:☆☆

 主人公のかつ枝(田中絹代)は17歳で結婚、子どもを身ごもるが出産前に夫が死別。以来、娘がいることを隠して病院に勤務していたが、その病院の子息の小児科医(上原謙)と恋に落ち、菩提寺に立つ愛染かつらの木の下で永遠の愛を誓うが、その後、幾多の誤解とすれ違いが生じ……。

 主演の上原謙が、電報1本打てばすれ違わなくても済むのではと思うと馬鹿馬鹿しいと感じながら演じていた旨、何かに記していたように記憶しているが、確かに今のように携帯電話や電子メールなどという連絡を取り合うのに便利な道具は無い時代とはいえ、すれ違いのためのストーリー作りという感は強いが、身分違いの恋人同士のすれ違い、というテーマは今でも多くのドラマがつくられているし、この作品以上にバカバカしい映画はいくつもある。
 まぁ鑑賞したのは戦後の総集編(1938年の前編、後編、1939年の続編、完結編の4本を90分弱にまとめたもの)なので、実際はもっと丁寧に描かれていたのかも知れない。

 細かいところでは、独身であると偽っていた主人公を糾弾していた同僚の看護婦たちが事情を知ると団結して守ろうとしたり、辞めさせられようとする看護婦のために抗議行動を呼びかけるシーンなど(結局、勘違いが判明するが)も描かれていたりするので、たぶん、オリジナル4編では単なるすれ違いドラマには終わらない、様々な視点もあったのではなかろうか。
 また、「きっとですね」を5回も6回も繰り返して念押しする婦長さんなどのコメディの要素も、オリジナルではもう少し多かったのではないかとも思う(昔の映画はエンターテイメントとして様々なものを盛り込んでいるので)。
 ……というのは好意的すぎる解釈か?

 田中絹代が非常にきれいで、唄も絶品。
 表情があるのか無いのかわからないような上原謙も、こういう優柔不断な役ははまり役。
 役者ではほかに、行き詰まった経営を救ってくれる中田博士の娘役の桑野通子が良かった。
 ちなみに、前後編のつくられた年(1938)に松竹に入社した木暮実千代もちょい役(看護婦)で出ているというが、ちょっと見つけられなかった。


『愛染かつら』(1938年)
【製作年】1938年、日本
【配給】松竹大船
【監督】野村浩将
【原作】川口松太郎
【脚本】野田高梧
【出演】田中絹代、上原謙、佐分利信、高杉早苗 ほか





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最終更新日  2007.06.08 15:42:11
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