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分太郎の映画日記

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2007.05.14
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 市川雷蔵主演の若殿様もの。『週刊文春』に連載された五味康祐の原作を、笠原良三が脚色、森一生が監督した明朗時代劇。同じく市川雷蔵主演の名作『忍びの者』の2週間後に公開された。
  東京・池袋の新文芸坐で開催中の「市川雷蔵変幻自在」にて鑑賞。併映は「濡れ髪」シリーズ第一作『濡れ髪剣法』。

 『陽気な殿様』 評価:☆☆☆☆

 市川雷蔵が演じる若殿様が、跡目相続のために姫路へ向かうが、その道中、埋蔵金の処理や乳兄妹の夫の敵の身柄引き渡し要求などのトラブルに巻き込まれて……というドタバタ劇だが、やっぱりこういう役──見かけは庶民的な侍(浪人)だが、実は気品のある高貴な殿様等──はいいですね。安心して楽しめる。
 何度も書いているが、ニヒルな雷蔵も良いけれど、コミカルな雷蔵はもっと良い。

 姫様役の坪内ミキ子は、この作品で映画デビュー。当時は女子大生の時代劇役者として話題を集めたという。私のイメージとしてはNHKの「連想ゲーム」のレギュラー出演者だったりするのだが。
 因習にとらわれない姫様気質を好演していたが、『濡れ髪剣法』の八千草薫のような可愛さがないのが珠に傷かな。
 彼女は明治時代の文豪、坪内逍遙の孫娘(Wikipediaによれば、彼女の父親は逍遙の兄の子で、一時期養子縁組していたとのこと)。

 もう一人のヒロインとも言うべき高田美和も清楚な感じで綺麗だったが、肌に彫られたという刺青を見たかったかな。

 若殿お付きの爺を演じた菅井一郎もコミカルでよかった。とくに足踏みするシーンなどは思いっきり笑った。どちらかというと嫌味な役をやることが多い彼にとって、こういうユーモラスな役を演じるのは珍しいのではないか(彼のフィルモグラフィーを調べた訳ではないが)。

 ストーカーのような天知茂も、この映画で唯一コミカルでなく役柄で、また笑顔を見せないところが周囲を引き立たせていて、はまっていたと思う(天知茂ファンには物足りないだろうが)。

 随所に映し出される風景も美しく、こういう時代劇は今後作られることはないだろうなと思うと残念。


【あらすじ】(ネタバレあり)
 老中の一人息子・榊原隼之介は、幼なじみの大工の八五郎や鳶職の三次らを友として、自由な生活を楽しんでいたが、姫路藩の姫家督相続のため、意に染まない婚礼を進められ、姫路へ旅することになる。
 隼之介は大仰なお供について来られては面白くなく、八五郎と三次の三人だけで先行することにした。途中、剣術の同門・挙手田多門に立ち会いを望まれるが、何とか逃げ出すことに成功。また、傑出したお尚に出会い、人と女の道を教わる。
 やがて、浜松に入った隼之介らは、浜松藩の家老・斎藤勘解由と知り合い、徳川家康ゆかりの埋蔵金のありかを示す絵図面を肌に彫込んだ八重という腰元を預けられた。しかし、刺客に襲われて八重は撃たれてしまい、隼之介は八重を籠に載せて八五郎、三次とともに有馬の温泉へ先行させることにする。
 旅を続ける隼之介は、途中の宿場で乳兄妹・ゆきに出会った。ゆきの夫は剣術指南役であったが闇打ちされて家は潰れ、その仇討ちをしようとしていたが、犯人の角右衛門は明石藩に逃げ込んでしまい、引き渡してくれないという。一計を案じた隼之介は、明石藩の息女・弥々姫の行列を襲い、彼女を人質として角右衛門の引渡しを迫ることにした。
 弥々姫は、意に染まぬ松平七郎との見合いに行かされるところだったので、この事件に巻き込まれたのを面白がり、隼之介とはすっかり意気投合する。一方、有馬では八重の傷も治り、しかも八五郎と八重は甘い言葉を交すところまで発展していたが、埋蔵金の絵図面は、松平家のものの方がうまく処理してくれるだろうと、交換の場に八重を連れていく。
 長七郎に会った隼之介は、姫誘拐の件を詫びるとともに、八重の善処を依頼し、角右衛門と対決することになるが、そこに出現した挙手田多門が先に角右衛門を殺害してしまう。彼は姫をさらう際にも何処からともなく現れて、藩士を斬り殺していた。対決の末、隼之助は多門を倒すのだった。長七郎はすべてのわだかまりを解いた。
 後日、隼之介は長七郎から「弥々姫は貴殿の方が好きだと言いおった」と聞かされる。姫と結婚するには、殿様でいなければならない。甘い雰囲気の二つの駕篭が江戸へ向ったのは、それから間もないことだった。


『陽気な殿様』

【製作年】1962年、日本
【製作・配給】大映
【監督】森一生
【原作】五味康祐
【脚本】笠原良三
【撮影】今井ひろし
【音楽】斎藤一郎
【出演】市川雷蔵(榊原隼之助)、坪内キミ子(弥々姫)、高田美和(浜松藩腰元:八重)、宇津井健(松平長七郎)、小林勝彦(大工:八五郎)、佐々十郎(鳶:三次)、天知茂(挙手田多門)、藤原礼子(乳兄弟:ゆき)、菅井一郎(田口半兵ヱ:側用人)、真城千都世(お光)、若杉曜子(遊女) ほか



中古ビデオ

原作本

自著
『雷蔵、雷蔵を語る』

村松友視著
『雷蔵好み』

『市川雷蔵出演映画
作品ポスター集』

山根貞男著
『完本市川雷蔵』





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最終更新日  2007.05.22 13:36:29
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こんにちは!   邦画ブラボー さん
TBありがとうございます。

雷蔵さんは芸の幅が広いですねえ。
こんな役をやっても
すっきり嫌味がないところが
王子様、いや殿様らしいですね。

これからもどうぞ宜しくお願いします。 (2007.05.23 23:23:12)

Re:こんにちは!   es1-Bunbun さん
邦画ブラボーさん
こちらこそ、TB・コメントありがとうございます。

> 雷蔵さんは芸の幅が広いですねえ。こんな役をやってもすっきり嫌味がないところが

本当にそうですね。希有な方だったと思います。それだけに若くして亡くなられたのは非常に残念です。
いまの若い方たちにももっと観て欲しい役者さんだと思います。

今後もどうぞよろしくお願いいたします。 (2007.05.24 13:28:39)

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