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多摩の毎日

多摩の毎日

縄文杉に会いに行く


宮之浦港近くにある民宿で7時に朝食をとる。
朝食のおかずはシャケの塩焼き、玉子焼き、ソーセージ

8:10バスの時間は28分だけど余裕があったので早めに出発。通りに出てみると、ちょうど白谷雲水峡行きのバスが通りがかった。
手を上げると乗せてくれて、夏の臨時便だと教えられる。なんとタイミングのいいこと。
この辺りのお天気は上々だけど、山の上はわからない。なんせひと月35日雨が降るというほど雨の多い島、覚悟はしていたけどね。

30分ほどで白谷広場に到着610m。あたりには15人くらいかな、ハイキングの人たちがいる。入り口で清掃協力金300円を払い、雲水峡というべく美しい川の流れを横目に歩いていく遊歩道は気持ちいい。

整備された道を歩いていくとしぶきを上げて滑り落ちる落差50mの滝、飛流おとしが涼しげ。歩きやすい歩道沿いには大きな杉があちこちに見えている、やがて根元の空洞をくぐる「くぐり杉」があり、ひとつめの小屋「白谷小屋」で休憩。

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天気は晴れているけど小雨が降ったりやんだり、七本杉の雄大な姿を見て、もののけ姫の森に入ると巨樹も巨木も苔に覆われた静寂の世界が広がっていた。
この辺からは”ヤクシカ”や”ヤクザル”も出てくるようになり辻峠まで登ると、もう人に会うこともなく、楠川分れまでは樹林帯を下る。小屋泊まりの女性ふたりが休憩していた。

楠川分れで荒川登山口から登ってくる縄文杉登山のルートと重なる。
一般的に縄文杉登山の人は往復10時間の日帰り行程なので、荒川登山口を朝5時くらいに出発している。このあたりではまだ下山の人も追いついていないので人はいない。
歩きやすいトロッコ道をのんびり歩き、すぐの橋を渡ったところで昼食休憩。

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民宿でつくってもらったお弁当を広げると朝食と同じシャケの塩焼きと玉子焼きとソーセージがはいっていた。おにぎりをほおばった途端に雨が強くなる。
雨具は着ているもののドシャ降りの木陰での休憩になった。

30分ほど休憩して、12:05トロッコ道を再び歩き始める。
1時間で大株歩道口へ。ここからは山道になる分岐点、ちょうど下山の人たちの時間のようで人が多い。かなり軽装の人もいて不思議な登山。雨はあがった。

ツアーの人が多いので行き違いには時間をとられた、でも小屋泊まりなのでのんびり歩けるしそれもよいかと、それにしてもガイド登山が多くそれは屋久島らしい光景と感じた。

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14:00ウィルソン株に到着。たくさんの人が集まっている、株の中にもどんどん人が出入りして、ここを目標に来る人も多いくらいの名所。想像以上の大きさ。
天正14年(1586年)豊臣秀吉が島津藩に命じて伐採した株。植物学者ウィルソン博士が世界へ発表したということ。
中に入り、見上げると緑の木々が眩しい。洞窟のような切り株は神秘的でまた、圧倒的な自然を感じた。そして偶然にもハート型に見える空を眺めて写真を撮る。

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ここでの人の量が嘘のように、先には人がいない。翁杉、大王杉、夫婦杉と有名な巨樹を眺めてやがて、縄文杉の階段へ。
15:50縄文杉デッキに到着1310m。込み合う時間はかなりの人らしく、写真を撮るエリアとか立ち止まらないようにという注意書きがある。もちろんもう人はいない時間、しばし縄文杉とお話して、雲の流れを眺め、おいしい空気をめいっぱい吸う。

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とりあえず今夜泊まるつもりの高塚小屋へ向かう。途中の休憩場所にはテントを張ってくつろぐ人の姿が見えた。高塚小屋は避難小屋、暗い物置小屋のようなもので寝袋と食料がなければ泊まれない、今日の一番乗りです。

16:30お腹がすいてきたので、ちょっと早いけど湯を沸かして夕食を食べる、準備しているとヤクシカが興味深げにやってきた。そして少しあとに歩いていた3人組のガイドと親子も到着。さっきみかけた男性一人もいたから今夜は6人かなと思った。

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食事後、縄文杉の横にある水場に水を汲みに行こうと15分歩く。
水を汲んでデッキでのんびりコーヒーを沸かして飲んでみた、ツアー登山じゃこんなことはできないだろうと得した気分に大満足。

飲み終わる頃に女性二人が登ってきた。18歳だというふたり、初めての登山でここまでとても時間がかかったということ。小屋泊まりだというので、一緒に小屋に戻る。

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19時をまわるともう人も来ないだろうと、今夜の泊まりは8人。
夕焼けがきれいだと教えられて外へ出るが、森林限界を超えているわけではないので木々の間から夕焼け空を眺めた。気温はだいぶ下がっていて、フリースを着る。
初登山の女子は防寒具も持っていなくて、しかもスニーカー。よくここまで来たものだと感心した、と同時にただの観光地のように軽装で登ってきて事故を起こす若者が多いというガイドの言葉を思い出した。彼女たち、寝袋は持って来ている、よかった。

外が暗くなれば、もう星明りのみ。8時前に早々と寝袋に入って、ヘッドライトをたよりに本を読んだり、おしゃべりしたり、でもすぐに皆、寝静まる。


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