BVE 路線作成講座@西武秩父線編

2009/08/20(木)03:41

30.踏切の製作・設置(前)

Object作成(13)

踏切は基本ストラクチャにも含まれていますが、 いろいろと物足りないところもあるのでグレードアップも兼ねて作ってみます。 従来は警報機など複雑な物体も1枚板にしていましたが、飯田線に触発されて立体表現します。 踏切くらい多少重くしたところで動作には影響がさほどないはずですし、 急曲線の多い西武秩父線では平面にしてしまうと違和感大という問題もあるためです。 特に東飯能1号踏切は線路との交差角が約40°なので対策が必要です。 上は西武池袋線元加治12号踏切です。 背景が白地のものは基本ストラクチャ(内房線用を除く)で再現されているもの、 背景が赤地のものは再現されてないものです。 どこまで再現するかは人それぞれですが、全部作っても動作に影響するほど 重くはならないようなものばかりなので、せっかくですから作ってみます。 ただ、全部をまとめてしまうと読込み効率が悪くなるので、 それぞれ単体のファイルとして作っていきます。 いずれも180度回転して使えるように作ります。 なお最近どうも記事が省略気味になりがちですので、不明な点は遠慮なく質問してください。 (1)踏切警報機 警報機はある程度規格が決まっています。 東邦電機工業株式会社(http://www.toho-elc.co.jp/)の製品案内に 基本的な大きさが示されているのでご覧下さい。   http://www.toho-elc.co.jp/pdf/SD43002A-01_080404.pdf (通常A形・B形・C形)   http://www.toho-elc.co.jp/pdf/SD4304-01_080404.pdf (オーバーハングOH形) これを元にストラクチャ化します。 西武秩父線では通常B形とその変形が主に使用されています。 順に少し見てみましょうか。 (元加治13号踏切 丁字路に建つので警報灯が左右を向く) (飯能2号踏切 これも丁字路に建つのが警報灯のなす角は90度) (飯能3号踏切 基本の形) (東飯能1号踏切 OH形に加え、側道向きの警報灯が1対) (おまけ 東飯能2号踏切 警報機2本で三方に警報灯を向ける珍しいもの) ※山間部の交通量の少ない踏切にはA形も使用 以上のようにB形の変形は警報灯の向きによるものなので、 警報機柱に関してはA形・B形・OH形の三種、それに向き別の警報灯3種作れば間に合います。 B形は警標の位置が低くなっているので調節します。 なお、今回作ったストラクチャをzipでアップしますので、構文を見ながらご覧下さい。 A.警報機柱 上で示したpdfにあるように警報機柱の直径はA形90mm、B形114mmとあります。 OH形は探しても図面が見つかりませんが撮った画像から推測すると180mm程度と推測できます。 高さはA形はそのまま3670mm、B形は撮った画像から4.5m程度、 OH形も同様に6.5m程度と推測できます。 Cylinder構文はテクスチャを貼れない事になっているので、頂点ごとに計算します。 分割数はBVE4でのかげも考えて五角形としました。 四角形や六角形では何となく過不足があるように思いましたので。 B.踏切警標 ×形の板です。 こちらは株式会社 三工社(http://www.sankosha-s.co.jp/index.html)の製品案内にあります。   http://www.sankosha-s.co.jp/rail/rail_f_keihyou.html 1200mm×180mmの板が2枚、交差角が75°なので、全体の大きさは計算すると 1062mm×873mmとなります。 テクスチャは一枚板ですが、急曲線対策で両面を再現するので以下のようになります。 C.梯子 写真を参考に取り付けました。 D.スピーカー 別路線に使われている別形ですが、写真を参考に取り付けました。 E.基礎 一応規格通りに付けておきます。 ここまでがpole_A.csv、pole_B.csv、pole_OH.csvに含まれています。 F.警報灯 こちらは東邦電機工業株式会社の製品案内に図面があります。   http://www.toho-elc.co.jp/pdf/SD413825-01_080404.pdf 灯火の部分のみ下の一枚板テクスチャを使用し、ほかは単純に黒塗りの面で表現しました。 点灯、滅灯の2種作りましたが、後のアニメーションを考慮してのものです。 同じ警報灯を点灯・滅灯の2枚撮影し、共に2^nサイズにリサイズ後、 滅灯のレンズ部を点灯状態のものに貼り付けました。 これはlamp_A.csv、lamp_BC.csv、lamp_BL.csv、lamp_BR.csvの4ファイルです。 (2)遮断機 遮断機というより遮断桿の高さがある程度決まっています。 大同信号株式会社(http://www.daido-signal.co.jp/)の 「踏切しゃ断機(WL形)CG95B」の製品案内に図がありますので、そちらをご覧下さい。   http://www.daido-signal.co.jp/wl/wl95-101.html 遮断機自体は新型のものは上のように寸法が載ってますが、 旧型のものは見当たらないので、遮断桿の高さにあわせて設置するか実測するかしかないです。 近所のを測ったところ、おおよそ1.0m×0.4m×0.4mでした。 厄介なのが虎模様で、5面で連続になるようにしなければなりません。 試行錯誤で以下の様なテクスチャになりました。 貼ってみたのが下で、 少しばかりズレていますけど許容範囲ということで…… 以上がgate.csv。 遮断桿は道幅にあった長さにするので別パーツで作ります。 上の製品案内にあるように高さ約0.8mに作ります。 駆動部やバランサーなども簡単につけました。大きさは画像より推定です。 以上がbar_2.csv、bar_3.csv、bar_4.csv、bar_6.csvの4ファイルです。 (3)敷板 基本ストラクチャでは1種類だけですが、実際にはいくつか種類があります。 木とガードレールで構成された典型的なもの 連接軌道:コンクリートブロックの敷板にレールを直接取り付けるもの (参考:日本軌道工業株式会社 http://www.nihonkido.co.jp/) 基本ストラクチャのは多分コレ ゴム製KG式:荷重をゴム全体でバラストに逃がすもの (参考:清田軌道工業株式会社 http://kiyota-re.co.jp/modules/KG5/index.php?id=2) ブロックタイプながらゴム製のような構造をするもの 主に分岐器内の踏切に使用されている(この右にダイヤモンドクロッシングあり) 東飯能4号踏切向けに道幅8mの連接軌道を作ってみます。元画像は下。 いやー意図しないと意外と撮れないものです。こんなものしかありませんでした。 下側が切れているので別の画像と合成します。 色合いを相当補正したり黄線消したりして以下のようにしました。 機会があったら作り直します…… ストラクチャ化はテクスチャの大きさに合わせて行います。 実際にしてみると軌道中心から左右1000mmで合いました。 道幅は8mですが、連接軌道はそれより前後0.5mずつくらい長くなっているので、 Z=0m~Z=9mの全長9mで製作します。構文自体はシンプルなのでcsvファイルをご覧下さい。 (道路は後述) ファイルはcross_r.csvです。 (4)特殊信号発光機 内房線のストラクチャに回転形が含まれていますが、他に点滅形などが存在します。  上:回転形特殊信号発光機  下:点滅形特殊信号発光機  (共に消灯状態・両毛線前橋大島駅付近) 西武線では回転形を主に使用しています。 回転形の製品案内は見当たらないので、画像から一辺の長さ割り出すと約425mmでした。 テクスチャに下のものを使うと幅688mm、654mmと計算されます。 ファイルはwarning1.csvです。 (5)踏切動作反応灯 西武線では独自のものを使用していますが、関東の他社では黒地×印のものが一般です。 主にJR以外の会社線に設置されています。  上:西武秩父線の列車に対する踏切動作反応灯  下:秩父鉄道線の列車に対する踏切動作反応灯  (共に消灯状態・西武秩父駅構内) こちらも西武独自ということで製品案内は見当たらず、一辺の長さ割り出すと約690mmでした。 テクスチャに下のものを使うと976mm四方と計算されます。踏切番号は省略。 テクスチャ自体が45°回転していますが、透過領域がなくなる分、画像サイズを節約できます。 座標の設定も◇形にしなければなりませんが、特に問題もありません。 3種あるのは警報灯同様に後のアニメーション対応を考慮したものです。 ファイルはsign.csvです。 ここで特殊信号発光機と踏切動作反応灯を取り付ける柱を作っておきます。 この柱、実は信号機柱とは異なり、梯子が前にあることもあれば後ろにある事もあるので、 180°回転を考慮して作る必要があります。 ファイルはws_pole.csvです。 「<<前へ」で続きます。

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