カテゴリ:(小説)バルト×リーレウ物語
リーレウはコバルトの言葉を注意深く聞いた。
そして、両手を広げ、うっすら涙を浮かべながら バルトに向かって悲痛な声で聞いた。 「とどのつまり、奥さんと別れて行き場がなくって うちに来たって事で、いいんでしょうか?バルト君! で、コバルトって言うのはあなたのお子さまなんですね? どうして僕なんです!?何が悲しくって僕なんです!?」 神様がいるのならどうか、このままこの家に バルト君が住み着くなんて言い出しませんように!! 過去のバルトとの様々な悲惨な思い出が 走馬灯のようにリーレウの中を駆け巡り 神に対する祈りなど、バルトの前では 全くの無力であることを思い出しながらも 彼は祈ることしかできなかった。 バルトはサングラスの奥で、 不敵に笑みを浮かべ、目の前の 後ろで一本にまとめられた長い茶みがかった白い髪の、 白いガウンを羽織った、色の白い白づくめの男が 自分の馴れ親しんだ反応をするのを懐かしく思い楽しんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004/10/28 11:48:47 PM
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