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かなのうちっち      

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2005/01/28
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さて、毎回毎回一発書きでお送りしているこの物語ですが、
毎回読み返したりしないので、時間軸がおかしいです。

そのうち纏めて直していくと思うので、
「ああ、やらかしてるナー」と生ぬるくお見守り下さい。

***************************
「おや、このプランは気に入りませんか。ではプラン変更と言うことで」
言うが早いかバルトはヴィリーを担ぎ上げた。
バルトの方の上で両手足をばたつかせながら、
ヴィリーが怒りで頬を真っ赤にし、帰らないとわめき散らしている。

「では失礼」
バルトはあいてる右手の指を揃え、額に向かってあげると、
簡単な言葉を残しくるりと向きを変えた。
「あ、不幸君はちゃんと修復作業やってから帰ってくるんですよ」
もと来た廊下を戻りつつ後向きのまま、ひらひらと手を振って彼は去っていった。
ヘルガも慌ててパタパタと後を追った。くるりとカールした毛先が合わせて上下している。

通ってきた部屋に入っていく所を見ると
ゴーレムがあけた穴から出ていくつもりなのだろう。

三人の姿が見えなくなるのを呆然と見送ったリーレウは
所在なく自分と似た印象を持つ魔術師の男に向き直る。
「あのーお役に立てれば…幸いかと」

急に静まり返ったせいで部屋の中の温度が、
下がったような錯覚にリーレウは襲われた。
「まったくだ。一番役に立たなさそうなのをおいていって腹が立つ。
しかし、ああ、やっと静かになったか」
男は深くため息をつくと頭を掻きながら、ダイニングのイスを引いて座った。
「役に立たなさそうですみません…」
消え入りそうなリーレウの言葉に、彼は外の物置に工具があると簡単に説明した。
やっぱり修理させられるんだとかすかな希望をうち砕かれてリーレウは
「僕はやっぱり不幸なんだ」
と小さく呻いた。






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Last updated  2005/01/29 04:13:05 PM
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