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テーマ:癌(3513)
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つい先日もありがたいドナーさんの骨髄採取があった。
とても良い方で、提供する患者さんの様子をすごく気にしていられて 『わたしが少しでも役に立てれば』と言ってくださったのだ。 このドナーさんの骨髄は北海道からDr.が直接引き取りにきてくれたのだが、 この日は千歳空港が大雪で予定していた便が欠航になる…という騒ぎがあり 病棟もこの日に採取するべきかどうか一騒動していた。 幸い、午後の便は予定を大幅に遅れたが飛ぶことができ、ドナーさんの善意の骨髄は無事患者さんのもとに届けられた。 さて最近やたらTVのCMで『骨髄バンクに登録を』と本田美奈子さんがアカペラで歌うアメージンググレースが流れていることにお気づきだろうか。 クリーン病室で ある患者さんと二人のときにこのCMが流れると ふと会話が止まってしまうことがある。 この患者さんは1月半ばにバンクからの移植がほぼ決定しており、1ヶ月前の12月半ばまで準備態勢に入っていた。 ドナーさんは20歳と聞いていた。この若い骨髄をもらえることをわたしたちもDrもとても楽しみにしていたのだ。 普通、患者にはドナーのことについてはほとんど話されることはない。 どこの誰かも絶対にわからないようになっている。 しかし、移植まであと1ヶ月というところでドナーさんの最終同意で骨髄は提供されないことになってしまった。 この時点で患者にはきちんと『最終同意が得られませんでした』と伝えるしかなかった。 そうしないと患者が納得しないからだ。 ここでお勉強。ドナーになるってどんなこと?ドナーさんはどのような道のりでドナー登録から採取までたどり着くのか。 CMで流れる呼びかけがないとドナー登録はおそらく増えることはないだろう。 しかし だからこそ安易な登録をしてしまいがちでもある。 移植される患者には全身麻酔は必要ないが、採取されるドナーさんには全身麻酔がかけられる。 仕事や家事も3日は休んでもらわないといけない。 採取するまでにも何度か病院に足を運んで健康診断が必要だし、血液中の良い細胞を増やすための注射も受けなくてはならない。 この時点でこの注射の副作用や 全身麻酔の副作用を説明される。 これで見ず知らずの人に身を投げ打って骨髄を提供してくれる人は本当に勇気と善意に満ちたひとなんだなぁ…と切に感じるのである。 ここでこの善意のドナーさんがいてくれるにもかかわらず 病院側の手が足りなくて骨髄採取ができない…というバカにした報告もある。 医者が足りないのだ。 せっかくドナー登録が増えても医者が不足しているため採取という全身麻酔を使った手間と時間のかかる処置まで手が回らないのだという。 このために患者が一人、バンクからの移植の時期を逸してしまったのだ。 しかし、世の中はまだ捨てたもんじゃない。 こういう場合には臍帯血移植という手段がある。 これは出産後には捨てる部分なので ドナーに負担がかからず保存ができるため時期を選ばず移植が可能である。 まぁ、先天性異常などの遺伝子や感染症などがあとからでてくる…というリスクもあるらしいが、この臍帯血移植は多少患者とタイプが合わなくても(6個のうち4個合えばOK)できてしまうのだ。 最近は臍帯血バンクの登録も増えつつあり、今まではほとんど小児が対象だったものが 成人の症例のほうが上回ってしまったほど移植例も増えた。 …が!!ここにも問題が… なにぶん臍帯からの採取量である。そんなに多いわけがない。 対象となる成人の体重が重いと細胞数は規定に満たなくなり臍帯血移植からは対象外となってしまうのだ。 どこかの病院では2種の臍帯血を使って移植する…という手段もあるらしいのだが、まだまだ正統派としては認められていないのが現状だ。 このあいだTVでやってたドキュメント番組『母子病棟』。 やっぱりわたしは直視することができずにチャンネルをかえてしまった。 自分の子供や家族が病気ならこんなふうに日記には書けないほど苦しいんだろう。 わたしは外から見ている人間だから冷静に書ける。 患者の身になって…とよく言うが、あくまでも自分でないからできるのだ。 そういう外から見ているはずのわたしの右の頚部リンパ節に小さな塊ができている。 2週間ほど様子をみて大きくなったら検査をしてみようと思う。 今すぐに診てもらわないのは『大丈夫だろ』と思う気持ち半分、怖さ半分から。 2週間後、『闘病日記』が始まらないといいけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
はじめ「ドナーってどな~」って読んだよ。(陰の声:オマエだけじゃ)
そうだね~ 今はまだドナーに負担がかかりすぎるね。 これをなんとか軽減するようにできれば、もう少し提供者も増えると思うけど・・・ ドナー登録が増えているのは喜ばしいことだけど、やはりそこそこの覚悟をして登録してもらわないとね。 とはいっても、知らん顔するよりは意識をもってくれるだけでもいいかもしれないけど・・・ おいおい 大丈夫か、早く診てもらったほうがいいんじゃない? あとはしっかり見てあげるから・・・こらこら o( ゚Д゚)o (Feb 5, 2007 08:01:52 PM)
Monkeyさんのリンパ節のクリクリ、ちゃんと診てもらってください!!心配でしょうがないじゃないですか!!!(TT)
骨髄移植のドナーでも普通の献血でも出来る事なら本当にしたいと思っているのですが医師の管理の下で89年近くずっと薬を飲んでいると何も出来ないのです。 献血センターの横を通る時など心のなかでごめんなさいと言って通る私です。 体は太ってて頑丈そうで血なんてバケツ1杯取っても大丈夫そうに見える私ですが事情があると心苦しいものです。 一応脳死状態での内臓や角膜三半規管の移植とかにはサインしたカードを持ってはいますけど薬のせいでどこまで役に立てるのかは不安があります。 せっかく生まれたのだから内蔵だけでもどっかで生きたい私(笑) (Feb 6, 2007 10:35:38 PM)
疲れていると、リンパに出ると人が言っているの、
なんとなく聞いたりしてましたが、 実は、リンパの場所もよくわからない・・・。(笑) それくらい医療無知です。 骨髄の移植って、 提供するほうが、それだけ負担があると、 正直なところ、好んでしたいとはなり難い。 適合の可否って、肉親で駄目でも、 赤の他人がOKというのも、不思議な感じがします。 (Feb 9, 2007 06:51:38 AM)
ドナー登録は正直なところ怖く感じてしていません。
多分、採取?に関する無知からくる怖さだと思うのですが、かといって、詳しく知るのも怖い。 献血くらいの軽い気持で出来るようになればいいのだけれど。 たぶん、もう一押しだな>自分 (関係ないけど・・・イギリスに滞在したことがあるので、献血させてくれません。早く解除にならないかなぁ。献血は行事だったので。) (Feb 10, 2007 12:38:34 PM) |