mangiare・cantare・amore e GRAZIE con CABIRIA

2007/05/27(日)15:38

父の涙

ひとりごと(53)

父が認知症になってから、約一年が経ちました。 今年からデイ・ホームが週に2日になり、父も行くのを楽しみにしているようです。 自分の事はなるべく自分でさせるようにしたり、記憶が無くならない様になるべく話題を父に向けたりしてるのだけど、認知度というのは放っておいても進むみたいです。 調子の良いときは、ひとりで出来る事もあるのだけど、着替えが出来なくなったり、トイレの場所も分からなくなる事が増えています。 先日デイ・ホームで、父が昔の思い出話を始めたそうで、話している内に涙を流していたと、介護士さんから報告がありました。 母は、「介護士さんは親切なので、ちょっと甘えたんじゃない?」なんて言うので、私も「きっとそうだよ。だって、家ではそんなこと無いもんね。」なんて母をかばいました。 最近、母も相当疲れている様で、「もう、私まで頭がおかしくなっちゃう!!」とか、「もう、何もかも嫌になった!逃げ出したい!」なんて事を、偶に言うようになってしまったので、休日はなるべく私が家に居て、母に外出してもらってます。 私は仕事をしているので、平日は外に出ていられるし、有り難いことに家でする事(趣味を含め)が沢山あるので、ストレスがたまる事はあまり無いのだけど、母は四六時中父と関わっている訳で、いくら週に2日デイ・ホームに行っていても、一日中開放されるという日は無いのです。 夜も起き出して、トイレが分からずにウロウロしたり、ここ最近は訳の分からない事を言って、寝ている母を起こしたりする様になりました。 昨晩、布団を敷いて寝かせようと思ったら、目の前に敷いてある布団すら分からなくて駄々をこねていました。 母は近くに居たのだけど、足腰があまり良くないので、座っているとその為に動く事は結構大変なのです。 そこで、私が出ていき、「枕はここでしょ?布団はここ。分かるよね?」と寝かせたのだけど、その後に父の泣き声が聞こえました。 「なんで、こんな風になっちゃったんだろう?お母さんや○○ちゃん(私)に迷惑ばっかりかけてる。もう生きていたくないよ~。」って・・・。 母もきっと哀しかったと思うのだけど、「そんな事言ってないで、早く寝なさい。だってしょうがないじゃない。」って気丈に振る舞っていました。 きっと、父のそういった感情もその時は本当に思っているのだろうけれど、少しすれば忘れてしまいます。 今はまだ食事は自分で出来るし、調子のいい時は、テレビのニュースを見て意見なども言えるので、助かってるけれど・・・。 ちょっと前までは、まさか家で父を介護するなんて、思ってもみませんでした。 まあ、決して異常な事では無いけれど、まだまだ認めたくない気持ちが自分の中にあります。 でも、きっとこれは神様から「私」に与えられた宿題なんだと思うのです。 「私」の心の奥深くにある、父への愛情の薄さを解消しなさいと、言われている様な気がします。 まだ、まだ修行が足りないので、なかなか受け入れる事が出来ないけれど、しっかりと現状を見据えて心のクリーニングをする事が、今の課題なのかもしれません。 色んな本を読んでいると、ふっと手に取った本にヒントが書かれている事があります。 『まず先に”自分に問題がないか””自分の態度や言葉にまちがいはないか”  それを考えるようにしてください。  視点を変えて、本当の自分の姿と向き合ってみる・・・。  それが「気づき」です。』 【「気づき」の幸せ】木村藤子 この本のこの文章に出逢った時に、心が痛かったです。 でも、その後にすぐに何かが弾けた感じもしました。 本ってやっぱり素晴らしいな~って思います。 学びは永遠なんですね。 そして、何よりも友人達の励ましが心強いです!!! こんな日記書いちゃったけど、私は大丈夫だよん♪ 楽しい事もいっぱいあるからね♪ 前よりも遊びに行くことが少なくなってるけど、いつも理解してくれている友人達に感謝を捧げます。 ありがとう(*^_^*)

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