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私の新人時代

2007.05.02
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カテゴリ:私の新人時代


 GWを迎えると思い出す、新人時代の苦い思い出があります。 

 私が担当している著者の方々は、職業としての作家さんだけではなく、大学の先生や企業にお勤めの方もいます。 執筆以外に本職を持っている著者の方々は、普段はなかなか執筆に当てる時間がとれないということもあって、土日といった普段の休日の前や、GWや夏休みといった長めの休日の前になると、 「この休みを使って、執筆を進めて下さい」 というお願いに行ったり、電話を入れたりすることがよくあります。

 本音を言えば、「きっと、休みはゆっくりしたいだろうなぁ~」 という気持ちはあるのですが、そこは心を鬼にして、原稿の催促をしています (著者の皆さん、ごめんなさい)。

 相手を最大限に気づかいながらも、それでいて、思い通りに進んでいない著者のお尻を叩かなければならない “原稿催促” は、編集者として何年経験を積んでも、とても神経を使うものです (経験を積めば積むほど、いろいろなことに気がまわり過ぎてしまうからかもしれませんが) 。

 新人時代、原稿催促に不慣れだった私は、GWをまもなく迎えるというタイミングで、先輩の編集者の指示のもと、何人かの著者に (いま思い出しても恥ずかしくなるような口調で) ビジネスライクに 「GWを使って執筆を進めて下さい。 休み明けに、できた部分だけでも拝見させて頂きたいと思いますので。」 のような感じに電話を入れました。

 GWに入り、私自身もその休日は友人と旅行に出ていたのですが、旅先のホテルで、電話を入れた著者のお一人とばったり出くわしたのです。 「ここに3日ほど泊まって、執筆を頑張ろうと思ってね。」 とのこと。 編集者だって休日をのんびり過ごすことがあっていいのですが、原稿催促をした手前、私は何とも申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいました。

 GWが明け、その方への催促の電話がしづらかったのは言うまでもありません。








Last updated  2007.05.03 11:08:20
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2006.10.26
カテゴリ:私の新人時代


 昔から、 編集者は縁の下の力持ちであるとか、 黒子としての役割を担っていると言われてきました。 最近は編集者自身も表舞台に出てくるようなことが見られるようにもなりましたが、 まだまだそのような例は少ないような気がします。

 そんなこともあって、その本を担当した編集者の顔や名前が表立って出てくることはほとんどないわけですが、 著者のご好意で、 前書きや後書きの中に謝辞として担当の編集者の名前が記されることはよくあります。 これは皆さんも一度は目にしたことがあるのではないかと思います。

 編集者にとっては、担当した本の中に自分の名前が記されることは嬉しいものです。 特に、それが編集者になって初めてのことであれば、なおさらです。 私が初めてその経験をさせて頂いたのは入社して1年半くらい経ったときだったと思います。 まだまだ未熟な私でしたが、その著者の方は序文の最後のところに、 メインで担当した先輩編集者の名前と一緒に、 私の名前も入れて下さりました。 

 序文の校正は先輩の編集者がしていたために、そこに自分の名前が載っていることを知ったのは青焼きのチェックをする段階になってからでした。「自分の名前がある!」 というあのときの感激はいまだに忘れられません。

 編集者のくせにと笑われてしまいそうですが、このときは まるで自分の書いた本が発売されるような気持ちになってしまい、本が刊行になると同時に、その本を1冊、自分の両親に贈ったことを覚えています。(田舎に住む私の両親は、よほど嬉しかったのか、その本を隣近所に見せに回ったとか。 嬉しいような恥ずかしいような ・・・。) 

 悲しいかな、 最近は当時のような感激に浸ることは少なくなってしまったのですが、 それでも、 著者の方が謝辞として編集者の名前を入れて下さることに対しては常に感謝の心を忘れていません。 

 本は時代を超えて残っていくものであり、編集者にとっては数多くの本の中の一冊に過ぎなくてもその著者にとっては生涯で唯一の本になるかもしれません。 だからこそ、編集者は担当する一冊一冊すべてについて、全力で当たらなければなりません。

 こうした思いが著者にも伝わり、 結果として、 本の中に自分の名前を入れて頂けることになったならば、これほど嬉しいことはありません。 そして、その本が多くの読者に支持されたならば、編集者として最高の気分です。







Last updated  2006.10.27 01:08:43
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2006.09.25
カテゴリ:私の新人時代


 編集者は、いろいろな事に興味関心を持つ、いわゆる好奇心が旺盛であることが大切なのですがその好奇心には、モノや事だけではなく、 “人” も含まれています。 「編集者の仕事は人と会うことから始まる」 と言っても過言ではありません。 そのため、自然と付き合いも多くなるのですが、その中には当然のことながら、お酒の席も含まれます。 

 これは至極当り前のことかもしれませんが、私の場合は、著者の方と飲むというのが一番多くて、予めお店を予約しておくような形の接待もあれば、著者と話をしているうちに、話の流れでそのまま飲み屋さんに、 なんて場合もあります。 でもこれは編集者に限ってのことではなくて、 社会人であれば、よくある形だと思います。

 普段とはまた一味違った著者の姿を見ることができるということもありますが、 (誤解を恐れずに言えば) お酒を交わすことで互いに本音で語ることができたりすることもあるし、時には、著者の口から思わぬ企画のヒントを得ることができることもあります。 もちろん、 著者との場合だけではありませんが、常にアンテナを張り巡らしている編集者にとっては、お酒の席は貴重な情報源とも言えると思います。

 もしかしたら、 編集者を目指している皆さんの中には 「私はお酒に弱くて ・・・」 と気にしている人がいるかもしれません。 確かに、お酒は飲めないよりは飲めた方がよいとは思いますが、それをネガティブに考える必要はないと思います。

 実は、私はお酒がほとんど飲めません。 飲むと気持ち悪くなるというよりも、寝てしまうのです。 大学時代から、ジョッキではなくコップ1杯のビールで寝てしまうような状態だったので、新人時代はお酒の席で失態をしてしまうこともありました。

 上司と2人で初めて著者を接待したときのことです。 あろうことか、私は著者を目の前にして、あぐらをかいたまま寝てしまったのです。 それに気づいた上司が私の背中をピシッと叩いて、 「すぐに顔を洗ってきなさい」 と言ったことを、いまでも鮮明に覚えています。 あのときは本当に恥ずかしかったですし、著者の方には申し訳ないことをしてしまったと思っています。

 以前より少しは飲めるようにはなったものの、今もお酒に強くはありません (中ジョッキ1杯で眠気が襲ってくるほどです) 。 そこで私は、 自分が飲めないのであれば、せめて相手の人が楽しくお酒を飲めるような雰囲気を作ろうと考えるようになりました。 そのためには、自分の中にいろいろな引き出しを持っておかなければなりませんが、編集者であれば、決してできないことではないと思います。 

 お酒に強くないのであれば、最初に、「お酒にあまり強くなくて」 ということを言うことも大切だと思います。 もちろん、 時には、 勧められて少し無理して飲まなければならないこともあるでしょうが、なるべく、場の雰囲気を盛り上げる役にまわるのがよいのではないでしょうか。 

 苦手に思っているものも、考え方 (取り組み方) 次第で、自分のペースにもっていくことができると思います。








Last updated  2006.09.26 01:48:03
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2006.09.12
カテゴリ:私の新人時代


 一般に編集者は、何冊もの本の編集を同時平行で進めています。 そのため、進行管理ノートのようなものを作って、 どの本がどこまで作業が進んでいるのかをすぐに把握できるようにしている編集者が多いのではないかと思います。 

 いまの私は、同時に5冊くらいまでなら何とか頭の中で進行管理はできるので普段はノートをつけていないのですが、さすがにこれを超えたときにはつけるようにしています。 もちろん、新人の頃の私にはとてもそんな余裕などなくて、1冊の本の編集を任されたときにも、先輩に教えられるがままにノートをつけていました。

 ノートをつけることで、校正刷 (ゲラとも言います) がいま誰の手に渡っているのか (手元にあるのか、著者のところか、それとも印刷所か) がすぐに把握できるということ、作業がどこまで進んでいるのかが一目でわかるということもあって、新人にとっては1冊の本ができるまでの流れを覚えるのにも役立ちます。

 と言いつつも、新人の頃にノートをつけずに進めてしまったことがあって、任されたわずか2冊の本の校正でも、互いの付物 (つきもの、と読み、本文以外の部分を指します) の校正がどこまで進んでいたかわからなくなってしまったり、などという失敗を何度かしてしまいました。 著者に 「索引の初校は先生のお手元にあるんですよね?」 なんて聞くのも恥ずかしくて、このときは、本当に冷や汗ものでした。

 編集者には、同時平行で進んでいる膨大な作業の一つ一つについて、その進行管理がきちんとできることが、とても大切だということが言えると思います。







Last updated  2006.09.12 23:38:46
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2006.08.28
カテゴリ:私の新人時代


 編集者は、常に新しい本の企画を考えていかなければならないのですが、 その企画とは別に、 持ち込みの企画 (原稿) が届くこともよくあります。 私のところにも、頻繁にというわけではありませんが、すでに何冊か本を書いた経験があるという方を始め、初めて書いたという方、そして時には著名な方からも持ち込みの原稿が届きます。

 私は新人時代、 「原稿をきちんと評価できる力を養うように」 と、上司からよく言われました。 編集者にとって、新しい企画を立てることは欠かすことのできない大切な仕事ですが、著者が書き上げた原稿を的確に評価することも、とても重要な仕事です。編集者は著者の原稿の最初の読者であると同時に、その原稿が当初の企画の趣旨に沿った内容となっているか、そして売れる本となるかどうかなど、ビジネスとしての部分でもきちんと評価しなければなりません。 

 誤解を恐れずに言えば、編集者は、とかく自分が企画した本の原稿については過大評価してしまうことがあります。 それは、 (時には何年もかかって) 著者が苦労して書き上げた原稿を手にした喜びが大きくあって、その嬉しさのあまり、ついつい、その原稿を厳しく読み込む (評価する) ということを怠りがちになるからかもしれません。

 このことは、自分自身のこと、周りにいる編集者たちと話をする中でも感じたことなのですが、これはある意味、自然なことなのかもしれません。 やはり、自らが企画して執筆依頼をした原稿が出来上がることは何よりも嬉しいことですから。 しかし、束の間の喜びに浸った後は、編集者として慎重にその原稿に目を通していくことが大切です。 

 編集者自身が立てた企画ではないという点で、持ち込み原稿に対しての評価 ・見方は一般に厳しい (正確に言うと、慎重になる) というのは確かです。 しかしこれは致し方ないことで、突然、目の前にポッと現れた原稿を最初から歓迎ムードで読むというのはなかなかできません。 これは持ち込み原稿に興味がないということではなくて、例えば、その原稿が自社のカラーに合ったものであるのかどうかというチェックに始まり、慎重に判断しなくてはならないことがたくさんあるからです。

 でも、こんなことを言っている私も、新人時代は著者の原稿をきちんと評価する技量など持ち合わせておらず、上司に 「原稿を読んでみてどうだった?」 と聞かれても、何一つまともな評価を言えた例がありませんでした。 単に一読者としての視点だけで原稿を読んでいた私が言うことといえば「面白いと思います」 、 「難しい印象を受けます」 、 「これは売れるのではないでしょうか」 などあまりに漠然とした感想のみ。 いま思い出しても恥ずかしい限りです。

 そして、 「まだまだ甘いなぁ」 と言わんばかりの上司の指導を受けながら、どこがどのように良いのか、著者に書き直しをしてもらった方がよい箇所はどこか、想定している読者に受け入れられる内容になっているか、全体のボリュームはどうか、狙い通りの定価の範囲に収まりそうか、 等々、 編集者としての原稿の読み方 (評価の仕方) というものを少しずつ学んできたような気がします。







Last updated  2006.08.28 22:54:45
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2006.08.17
カテゴリ:私の新人時代


 新人時代、私はあることに悩んだことがありました。 それは、すでに他社で刊行されている本と似たようなテーマのものを企画するということが編集者の姿勢としてどうなのか、ということでした。 数日前、全く同じようなことを入社3年目のA君から聞かされ、かつての自分もそうであったと、ふと思い出しました。

 多くのダメ出しをされながら、アイディアと企画の違いとは何か、企画とはどういうものなのかということがわかり始めた頃、会社帰りに書店に立ち寄って、自分が担当している分野に関連する棚の前に行く度に、そこに所狭しと並べられた大量の書籍に圧倒されていました。 そして、自分の企画と類似する本が山のように出ていることを目にしてはネガティブになっている自分がいました。

 しかしそんなネガティブ思考を持ちつつも、自ら企画した本を何冊か手掛けていく中で、企画に対する私なりの考え方というものもできてきたような気がします。 企画 (あるテーマの本を出す) とは、水面 (みなも) に一石を投じるようなものではないか、と思っています。

 波のない静かな水面に初めて一石を投じると、その石の大きさ、水面へ入射する角度によって、その水面には大小さまざまな波が起こります。 水面へのインパクトが大きければ大きいほど、それは大きな波を生み出し、遥か彼方まで伝わっていきます。 編集者であれば、これまでにない新しいテーマや切り口、新しい著者で、他社に先駆けて成功したいと思うもの。 水面に最初の一石を投じることは、編集者の醍醐味だと思います。

 誰かが水面に最初の一石を投じ、それが起こした波に気がついて (あるいは魅かれて) 自分が次の一石を投じる。 これは自分が最初に手掛けたということではないけれども、まだ類書がほとんどない段階であり、狙っていきたいところでもあります。 その企画が成功すると他社も次々と投入してくるなど、一つのブームが起きることもあります。 しかし時には、それによって競争が激化し、多くの書の中に自分の企画した本が埋もれてしまうこともあります。

 水面に大きく高く湧き立った波を見て、この波の力をうまく利用しようと、そこにあえて石を投じることもあります。 これはすでに一つのブームとなっているところに、さらに類似の企画を投じることですが、これも一つの方法だと思います。 

 編集者なら、自分が最初の一石を投じたいと思うもので、できることなら、常にそれを続けていきたいものです。 でも、波が立ったことを的確に捉えて、その機会を逃がさないという感覚も大切だと思います。 この企画には類書が多いとか、後追いだからという理由だけでネガティブになる必要はないということを、次第に自分の考えとして持つようになりました。







Last updated  2006.08.18 01:53:00
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2006.08.01
カテゴリ:私の新人時代


 入社してしばらくの間は、いろいろな部署を回って仕事を覚えていきましたが、本の出荷や在庫管理を直接行っている倉庫での経験は貴重なものでした。 

 編集者の仕事というと、企画を立てることや編集実務、著者とのやり取りが主なものと思っていたこともあって、出来上がった本がいかに管理され、出荷や返品の流れがどのようになっているのかということについては、恥ずかしながら、ほとんど知識がありませんでした。

 これは多くの出版社がそうだと思いますが、在庫という数字はコンピューターによって一括管理されています。 でも、倉庫の仕事の多くは、注文があった本を棚から降ろしたり、日販やトーハンといった取次のトラックが到着する度に出荷する本を積み、返品の本を降ろす、といった肉体労働であることを身をもって知ることができました。

 先輩方が、いとも簡単に、束ねられた本をいくつも抱えては出し入れしている姿を見て、それなら自分もと試みたのですが、 本の重さに耐え切れず、 同じようにはいきませんでした。 「若いのに、その程度の力しかないのか?」 と先輩にからかわれてしまいましたが、正直言って、本がこれほど重いものとは思いもしませんでした。

 わずか2週間ほどの経験でしたが、本は作って終わりではないのだなぁ ~ と、未熟なりにも学ぶことができました。 またそれ以来、書店で毎日 本の出し入れをしている店員さんたちの苦労がわかるようになりました。 書店の皆さん、本当にいつも有難うございます。







Last updated  2006.08.01 23:42:48
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2006.07.24
カテゴリ:私の新人時代


 新人のうちは覚えるべきことが山ほどあります。 そして、先輩や上司からいろいろな仕事を次々と任される (“与えられる” と受動的には考えないことが大切だと思います) ということもあって、自ら何か新しいことに取り組んでいくというのはなかなか難しい面があるかもしれません。

 私が入社して間もない頃、隣の席の先輩編集者から、 「当然のことだけど、君には、まだ実績がない。 周りから信頼される編集者になるためには、いま任されている一つ一つの仕事を着実にこなして、少しずつ実績を作っていくことが大切なんだよ」  と言われたことを覚えています。 

 1日も早く一人前の編集者として認められたいという先走る気持ちが大きかった私は、 「早く自分の企画した本を作りたいと思っているのに、日々の仕事で実績を作っていくことが先なんて ・・・」 と、内心がっかりしたというか、気持ちが沈んでしまいました。

 でも、多くのロングセラーを次々と出しているその先輩の言葉には重みがありました。 私は、その先輩の言葉を信じ、 いまは任された仕事を着実にこなしていくことで、 自分を少しずつアピールしていこうと考えるようになりました。 

 いま振り返ってみると、小さな実績作りの積み重ねを通して編集者の仕事を覚えることができたと思いますし、知らず知らずのうちに自分自身に力がついたのだと思っています。 新人の皆さんも、その場その場では、 「なんで ・・・」 と思うようなことがきっとあると思いますが、いまはジャンプを前に力をためるときだと考えて、踏ん張ってみて下さい。







Last updated  2006.07.25 00:04:38
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2006.07.14
カテゴリ:私の新人時代


 編集者となったからには、少しでも早く自分の企画を立てたいと思うのは ごく自然なことで、新人の私も、 何か新しいアイディアを思いつくと、 それをノートに書き溜めていました。  いま思えば、それはまさに単なるアイディアで、企画といえるものではなかったのですが、 “アイディアと企画の違い” がわかっていなかった私は、 書き込んだノートを眺めては、 「この企画はいける!」 と大きな勘違いをしていました。

 ノートに書き溜めたことをただ清書するような気持ちで企画書にまとめて上司のところへもっていくと決まって、 「これは君のアイディアであって、企画になっていない」 とダメ出しされました。 そして、 「アイディアと企画の違いは自分自身で掴みなさい」 と言われたことを覚えています。

 先輩の編集者たちが書いた企画書を何枚も読み、 「企画の立て方」 の類の本も何冊か読みましたが、自分の書いた企画書との違い (正確には、自分の企画には何が足りないのか) がなかなか掴めず、 「私の企画書のどこが悪いのですか?」 と上司に詰め寄るような聞き方をしてしまったこともありました。 

 いまとなっては、何かの本から得たのか、誰かからアドバイスを受けたのか、それとも自分なりに掴んだのか定かではないのですが、 「アイディアと企画の違いは?」 と問われると、 私は
    “アイディアは自分のわがままでいいけど、企画には読者への思いやりが大切” 
と答えるようになりました。

 アイディアというのは、自分が好きなこと、興味を持っていること、読みたいと思うことなどを思いつく (ひらめく) ままに挙げているに過ぎず、 自分が中心にいます。 そして、自分は面白いと思うのだから読者もそのように感じてくれるはず、と勝手に考えている段階です。

 それに対して、企画に練り上げる段階では、そのアイディアを読者 (自分ではない、他者) が受け入れてくれるようにするにはどうしたらよいかと、自分が、読者という見えない海の中に潜って行くというか、読者のことを徹底的に思いやる (考える) 姿勢が大切だと思います。

 実際には、アイディアを企画に昇華させるためには様々なことを考えなければならないことは言うまでもありませんが、両者の違いを私なりにはこのように捉えています。 と、さもわかったかのように書きましたが、 “企画を立てるというのは、楽しいながらも、本当に難しい” ことです。

 アイディアと企画の違いがわからずに悩んだ新人時代、 私は同期の編集者より1歩も2歩も出遅れていたかもしれませんが、このときの経験は いまの自分にとって大きなプラスになっていると思います。







Last updated  2006.07.15 00:22:06
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2006.07.06
カテゴリ:私の新人時代


 私が初めて著者を訪問したのは、入社して2ヶ月くらい経った頃だったと思います。「今から、この校正を持って著者の所へ行くから、一緒に来なさい。 君を紹介するから、名刺を忘れないように。」 と上司に言われ、この突然の誘いに私は一瞬驚きましたが、 「著者に会える!」 というワクワクした気持ちでいっぱいになったことを覚えています。

 このときは、上司が運転する車に同乗して、著者の所に向かいました。 助手席の私に、上司はいろいろな話をしていたような気がするのですが、著者に会えることの嬉しさと緊張感で、ほとんど耳に入らなかったような感じです。

 その著者のご自宅は会社からさほど離れたところではなかったこともあり、ほどなく到着。 著者とお会いするなり、慣れない手付きで背広の内ポケットから自分の名刺を取り出し、自己紹介。 と、そこまでは良かったのですが、緊張のあまり、自分の方に名前を向けたまま著者に名刺を渡すという失態をしてしまい、 「向きが逆でしょ」 と、上司から指導が入ってしまいました。

 事前に上司からは、 「私と先生とのやり取りをよく聞いておくように」 と言われていたのですが、 “自分の目の前に、あの有名な先生がいる” と思うと、二人のやり取りの内容はほとんど頭に入らず、両手のこぶしを膝の上に置いたまま、ただじっと、二人の姿を眺めていたような気がします。

 私の初めての著者訪問は、緊張しっぱなしといった感じでした。 それと同時に、著者と流暢に話を進めている上司の姿を見て、 「自分も1日も早く、こういうやり取りができるようになりたい」 と思ったものです。 







Last updated  2006.07.07 01:21:46
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