2008/09/27(土)18:41
尾瀬 燧ケ岳の熊沢田代で植生復元のため、植生復元のためのヌマガヤの種子の採集作業
湿原の踏み荒らしによる荒廃はアヤメ平が有名ですが
尾瀬アヤメ平では、湿原に踏み荒らしによる、裸地化が進み田んぼのようになり、40年まえから湿原復元作業が進められていますが元に戻すことは難しい状況です。
それでも過去の湿原の姿に一歩一歩近付きつつあります。
先日、燧ケ岳の熊沢田代で植生復元のためのヌマガヤ(沼萱)の種子の採集作業を行いました。
真ん中で、ニヤケながら作業しているのが私。右はボランティア同期のTさん、左のお二人は尾瀬沼ビジターセンターの職員さん。
熊沢田代でのヌマガヤ種子採取作業1 posted by (C)あっちゃん6331
アヤメ平や熊沢田代など山の稜線状にある湿原は、傾斜地にあるため次のような理由で湿原の裸地化が進行します。
過去の登山道などが踏み荒らしにより裸地化し、むき出しになった土が降雨時水道となる。木道敷設により木道の下などが日影となり植生の育成不全となる。木道敷設により降雨時の水道が変わり裸地化。などの状況が見られます。
一度裸地化してしまうと自然の状況では簡単に元にもどることが無いので、人間による植生種子の蒔種など人為てきな復元作業をおこなうこととなります。
熊沢田代の裸地化状況1 posted by (C)あっちゃん6331
また植生の遺伝子の交雑を防ぐ意味もあり、現地の植生種子を現地に蒔種するということが原則となり、片道1時間の歩行の上、熊沢田代での種子の採集作業が行われるのです。
湿原復元1 posted by (C)あっちゃん6331
私たち尾瀬ボランティアは湿原への立ち入り絶対禁止の立場をとっているので、湿原復元のための種子の採集作業といっても木道から湿原に降りる一歩がなかなか踏み出せないのですが、心を鬼にして湿原への初めての一歩を踏み出しました。
湿原は一年に約1mmと言う長い時間をかけて泥炭が積み重なり成長してゆくため、うっかり木道から降りたり踏み込んでしまうと10年から20年の営みを崩してしまうので、湿原には踏み込むことのないようにお願いします。
みんなの尾瀬を みんなで守り みんなで楽しむ
PS.今日も仕事です。それでは行ってきます。あーあ、尾瀬に行きたいな・・・
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