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2005年11月12日
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カテゴリ:日常生活
サルコジ内相が、公の場で暴徒を「ラカイユracailles(社会の屑、ゴロツキ)、ヴォワユvoyou(ゴロツキ)」と呼んで話題になり、暴動をも刺激したが、10日の夜にテレビに出た彼はこれらの言葉の使用を正当化して強調。

「消防士を殴ったり消防士に石を投げたり、はては高層住宅の上から消防士に向かって洗濯機を投げ落とすようなやつを、なんて呼べばいいのか教えていただきたいものだね。若者か?ムッシューか?いーや、そんなやつはゴロツキだからゴロツキと呼ぶんだ。」
「私が『ラカイユがいる』というのは、彼ら自身が自分たちをそう呼んでいるからだ。やつらを『若者』なんて呼ぶのはやめたまへ。」

("J'aimerais bien que l'on vienne me dire bien en face, quelqu'un qui
ose frapper un pompier, qui jette des pierres sur un pompier, qui
balance du haut de la tour une machine a laver sur un pompier, on
l'appelle comment ? Jeune homme ? Monsieur ? On l'appelle un voyou
parce que c'est un voyou". "Quand je dis il y a des racailles,
eux-memes s'appellent comme cela. Arretez de les appeler des jeunes", )

とくにこの「ラカイユ」という言葉、単に「社会の屑」だの「ゴロツキ」という意味に加え、特定のコノテーションがある。「郊外の若者jeunes des banlieues」のうちで非行に走っている者(週末に車を燃やして遊んだり、グループでまわりを威圧しながら堂々と万引きしたり、バスやメトロや電車の中で堂々マリファナを吸いながら大きい声で麻薬取引の話や刑務所に入っている兄ちゃんの話をしてまわりを威圧したり、商店のガラスをぶちこわしてテレビゲームを盗んでいったり、消防士や警官が来ると高層建築の団地の上から物を投げ落としたり…)
というコノテーションである。
彼ら自身が自分たちをラカイユと呼んでいる、とういのは、アブデルさんも指摘している。実際そういう非行少年たちと交流があるわけではないので私もよくわからないが、多分、仲間内ではふざけて「おいラカイユ」とお互いに呼び合ったり、警察に職務質問をされると「どうせ俺たちはラカイユだからだろ」などと言ったりしてるということなのだろう。

「郊外の若者jeunes des banlieuesジューヌ・デ・バンリュ」という言い方だが、こちらも文字外に含まれた意味が盛りだくさんである。

-公共団地が建ち並ぶ貧しい郊外に住んでおり
-移民の2世3世…しかも主にはアラブ・アフリカ系移民の子弟
-貧しい
-ファッション的にはスニーカーを履きフード付きのジャージを着ている

…というイメージである。

「jeunes des banlieues」と聞いて、ヌイイやサンジェルマンアンレーなどの金持ちの多く住む美しい郊外の白人フランス人のオボッチャマをイメージするフランス人は誰もいないだろう。


…で、サルコジに話を戻すが、サルコジはテレビでゴロツキさんたちを煽ってどうするつもりなのだろうか。

1.暴動を煽って更に逮捕者を増やし、そのうちの国外追放できるものはなるべく国外追放し、陰で糸を引いている組織があるならそれが現れるのを待つ。

2.なにかの「つもり」があるというより、サルコジの性格自体、義憤に燃えやすい性格、思っていることをストレートに言ってしまう性格であった。

3.つまり、既に次の大統領選のことを考え、ル・ペンのひきいる極右政党Front Nationalに票が流れないよう、爆発寸前のフランス市民の気持ちをテレビで代弁。

個人的には2と3ではないかと思う。

3についてであるが、前回大統領選でも確認できたように、
最近のFront National支持者たちというのは、庶民が殆どであり、エリート政治家(右でも左でも)および彼らのポリティカリー・コレクトな発言や政策が嫌いで、それにフラストレーションを感じている。
ル・ペン氏の人気の秘密の一つは、ポリティカリー・コレクトネスに構わず、ずばずばメディアでそうした庶民の感情を代弁する点にある。

サルコジはこうしたル・ペンのポピュリスム手法を先取りしてしまうことで、極右へ流れてしまうかもしれない人気を自分に集めようとしているのではないだろうか。

まあル・ペンよりはサルコジのほうが全然ましだと思うし、今回政府がなまぬるい対応をしたら次の大統領選では一挙に極右に票が流れるに決まっている。ル・ペンが大統領になったら外人である私にはフランスが更に住みにくくなるのは必至である(ただでさえ住みにくいのにさ)。
とりあえず頑張ってねサルコちゃん。





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最終更新日  2005年11月13日 05時48分51秒
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