201072 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ヴェネツィアの獅子たち

ヴェネツィアの獅子たち

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

Reiko Fujiwara Marini

Reiko Fujiwara Marini

Archives

2024/04
2024/03
2024/02
2024/01
2023/12

Recent Posts

Category

2007/12/17
XML
カテゴリ:街について
 街というものに必ずあるのが「メインストリート」で、ヨーロッパなどでは、規模の大小はあれ、メインストリートの先に広場があり教会があるのが普通です。
 大都市になると、通りの名を聞いただけで、具体的なイメージが浮かぶような特徴ある通りが交差しあって、街を形づくっています。多くの「大通り」は、両端に店が並び、歩道に街路樹、中央には車が行き交っています。
 
 沼沢地につくられた街という、街の土台づくりから違うこのヴェネツィアには、いわゆる「大通り」といったものはありません。リアルト橋やサンマルコ広場周辺に集中する店沿いの道も、その短さからは「メインストリート」とは言えないでしょう。あらゆるところが「メイン」であり、同時に「路地裏」であるのがこの街の不思議さです。
 それでもしいて「大通り」らしきものを挙げるとすると「ストラーダ・ヌオーヴァ」でしょうか。駅からリアルトを結ぶ位置にある「新しい道」という意味のこの道は、19世紀の終わりにオーストリア人の発想で作られたものです。「大通りのあるウィーンのような」街づくりをめざしたのか、元あった住居や教会をざっくり切ったり、運河を埋め立てたりして出来たものです。
 地元の生活圏としも、観光客の通り道としても、ヴェネツィアで一番活気にあふれている「大通り」がこの程度の幅ですから、車社会でないこの街の、「人間中心」のサイズがわかるというものです。道の中には、一人の傘さえ広げたままでは通れない、細い通りもありますから。そんな小さな道から大きな通りまで、すべての道がいつでも「歩行者天国」である都市は、ここだけでしょう。

 この「ストラーダ・ヌオーヴァ」は、クリスマスが近づくと通りを露店が埋め尽くして、また独特の雰囲気をかもし出します。衣類から鍋や窯、骨董品までランダムに並んでいる露店を見ると、今年もあと少しだなあと思う、ヴェネツィアの「大通り」です。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007/12/17 05:51:16 PM
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.