バンクーバーのダウンタウン「ヘイスティング通の欧州戦争終了碑」の意味
毎年、11月11日午前11時から1時間「思い出の日」にバンクーバーダウンタウンのヘイスティング通にある無名戦士の墓の前で儀式と在郷軍人パレードが行われる。思い出の対象は1914年から1918年の4年間弱の期間に戦死した7万人のカナダ人兵士に対する感謝と尊敬をささげる事である。今米国の兵隊がブッシュさんとチェイニーさんのグループの意志で、イラク国で1ヶ月100人戦死している。1年で1200人、4年とすれば4800人である。とすると上記のカナダの兵隊は毎月1500人、つまり今米国の中間選挙の共和党惨敗の理由の15倍もの戦死数でカナダが震撼した事になる。この戦死者数ではカナダ国内で大問題になったはずである。その大問題の残響が昨日の儀式である。儀式内容は赤い花びらに黒のめしべのあるポピーのつまりケシ芥子の花の輪の碑の石の塔への献花である。最大のカナダ人戦死を出したオランダのフランダース地方の野原に咲いていた野生の芥子の赤と黒の目立つ花である。その花が咲いていた頃大勢のカナダ人がドイツ人との戦いで死んだのである。何の為に死んだのか。大英帝国のポンド圏を守る為である。カナダ国は大英帝国が発行するポンド札と言う経済的血液の循環をドイツ国が破壊しようとしたから出征したのだ。今でも精神的にはカナダ国は英国文化の継承地である。その証拠に出席者の「いの一番」に戦死者に対して献花するのはエリザベス女王の派遣する総督である。BC州の首相よりバンクーバー市長より先に英国総督が挨拶をするのである。片や日本国は1941年から1945年までの4年間の米国との戦争で約350万人が戦死した。月に換算すると7500人である。日本国の中で毎月7500軒の家で葬式を出したのである。米国の今の毎月100人の戦死騒ぎ、カナダの月1500人の戦死騒ぎからして月7500人の戦死者数は悲痛を通り越して悲惨である。それでは何故日本人はあの米国との戦争をはじめたのか。カナダ人が第一次世界大戦に参戦したのと同じ理由である。つまり中国、東南アジア地域を日本の通貨であり経済的血液である「円」圏の循環で覆おうとしたのだ。その証拠にかつて中国の都市を占領した日本の陸軍は円札を印刷する輪転機をいつも持参していたと言う。2008年に米国の陸軍は朝鮮半島から撤退する。つまり米国の血液ドル札がアジアから去ってグアムサイパンまで後退するのだ。この事は日本、韓国、中国、シベリアロシアの東アジア地帯のドル札還流が無くなり「うっ血」状態が生じる。この空白を埋めるのが日本円と言う状態が生じるのだ。そのアジア円還流圏を守る為には血流がスムーズに流れなくなった時にその傷害物を除去する力が必要である。経済の血液が安定して流れる為には平和が必項である。平和の維持の為に軍が必要である。その軍を再生する為に今,日本国は敗戦から60年たってやっと憲法9条廃止の方向に動き出した。その事を安部首相と言う52歳の日本人がいま始めた。1868年明治維新と言う英仏独諸国を先生とする産業と軍のシステムの導入をして、その優等生になろうとして必死になって日本国民は努力をした。しかし1945年にその先生方は日本と言う生徒にマイナス100点をつけた.それを見て中国、韓国の隣人は日本人の西欧文化コピーをあざ笑った。アジアはやはり儒教で行かねばならないのだとアジアの隣人達は思った。だから毛沢東思想も表面はコミュニズムの体裁をとっているがその核は儒教である。韓半島の南と北はどうだろうか。やはり子供を儒教教室に放り込む事を現在にいたるもやっている。日本は敗戦後、1868年以前の江戸期の儒教に戻ったのであろうか。いや、相変わらず欧米の科学技術文化を持続したのだ。それを加速したのが米軍のアジア征服計画の為の軍需工場になる事であった。名古屋と長崎県の三菱の工場を中心に日本産業の工場は米軍の下請けで科学技術を磨いた。その成果がトヨタの自動車になりソニーの電気製品に代表される日本の民生品になっている。米国の3億人マーケットと3000万人カナダ人マーケットは日本製品で覆われている。いや中国、韓国製品で覆われている。しかしその製品は日本製品のライセンス生産に等しい物である。かつて日本が大東亜戦争中に影響力を行使した台湾と韓国と中国がかつての日本からの刺激を基礎に動き始めたのではなかろうか。カナダの11月11日の「リメンバランスデー」はカナダ人をして自分達が大英帝国の文化とポンド札に属している事を再認識する日である。アメリカの中間選挙はアメリカがもはやアラブの国々に対しても勝てない事を米国民が確認した日であった。そして日本国は今アジアの中でヨーロッパ科学技術文化を使って儒教思想と対決して行く時に来たと言う事である。儒教を根底とした東洋思想が勝利するのか、それともヨーロッパ科学技術思想と仏教思想が合体した日本思想が勝利するのか。これからの東アジアの日韓中の三国志絵巻は波乱万丈の世界が展開される。