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カテゴリ:その他
一年なんて長いようで短いですね。
あっという間に仕事納めです。 今年は本当にいろいろあった年でした。 年末の報道番組は、今年はじっくり見たいと思っています。 ブログの方も、いつもよりサボり気味、皆さんにあまり役立ちそうもない内容ばかりでした。申し訳ございませんでした。 来年は、・・・頑張ります! 少し早いですが、私の今年の重大ニュース、を考えてみました。 何といっても「東日本大震災」、忘れることができない未曽有の大災害でした。放射線被害も含めて、未だ復興の目途すら立っていないところもあるようです。獣医の先生方も、震災後早々とボランティアチームを作って、現地の動物の救護にあたったり、あまり表には出ませんが、大活躍でした。何にかの形で支援していきたいと思っています。実は、私の実家が福島で、ホットスポットのど真ん中に家があります。この先、どうしたら良いのか見えない現状に、住民も疲れている、と言うのが現状ではないです。 一方で、被害にたいする政府の対応、見ていて腹立たしいものがありました。 現場の状況を全く把握できていない政府や東電幹部、さらに正確な情報が住民へ全く上がってこない、これによる不安の拡大。何を信用していいか、全くわかなくなりました。 でも、被災地の方々は、住民皆さんで手を取り合い、助け合いながら、当面の危機を乗り切りました。毎日流されるニュース映像を見て、何もできないもどかしさからため息をつき、被災者の頑張りに涙し、と言う自分が居ました。 兎に角、早い復興願います。 我が社では、夏から新しい検査を開始しました。 皮膚疾患関連の、我が社にとっては新しい分野への挑戦です。 「皮膚糸状菌遺伝子検査」「ニキビダニ(毛包虫)遺伝子検査」そして「ブドウ球菌同定検査、ブドウ球菌のメチシリン耐性(mecA)遺伝子検査、薬剤感受性試験」の3つの検査です。 皮膚の病気は、一見すると似たような症状で、その原因を正確につかむことで最適な治療ができます。また、抗菌剤や抗生剤も原因菌によって効果が違ってきます。さらに、抗生剤に対する耐性菌も存在し、これは耐性遺伝子(mecA)を検査することで確認できます。 いま、ヒトの医療現場では、「コンパニオン診断薬」という概念が確立しつつあります。 「コンパニオン」とは、仲間、連携、を意味します。 つまり、医薬品の有効性と副作をあらかじめ検査し、患者さんにとって最適な治療薬を選択すること、その検査・診断を言います。 我が社で実施している、肥満細胞腫のc-kit遺伝子検査、これはイマチニブの有効性をあらかじめ判定します。MDR1遺伝子検査、これは駆虫薬であるイベルメクチンなどの副作用を予測します。そして、ブドウ球菌の薬剤耐性遺伝子mecA遺伝子検査、最適な抗生剤の選択に役立ちます。 あらかじめ、薬剤の有効性や副作用を予測することで、無駄な治療を回避でき、ひいては治療費の軽減にも繋がります。 獣医療も、今や経験だけではなく、科学的データをもとに診断治療する時代になってきているといえますね。 来年は、この分野がもっと進むと思います。 で、私事で恐縮ですが、子供二人が無事独立、私の手を離れました。 一人は中学校の先生(2年間臨時教員で、やっと正式採用)で一人は看護師、一人前に教育論やら医学の話など、青臭いなりに熱い話をしています。この先、世間に染まることがあっても、少しは青臭い情熱を忘れないで欲しいです。 さて、最後に我が家のナナちゃん、クッシング症候群はゆっくり、でも確実に進行しています。特に、この秋以降薬を増量しても一向に飲水量が減らず、腹がぷっくり垂れてきて、脱毛も進行してきています。 年明けには、再度薬の増量を主治医に相談してみようと思っています。 何とか、来年も元気で過ごしてほしいです。 とまあ、こんな1年間でした。 年末年始と家族が集まってゆっくりする時間が多いと思います。 私も然りですが、テレビを見てお節と餅を鱈腹食べて、という毎日でしょうが、今年の家族の重大ニュウースを話しのネタにして、会話を増やすのも良いのではないでしょうか。 さて、最近、大変興味深いブログを見つけました。 癌治療と免疫療法に関する、ある臨床医の考えを綴っているものです。 特に癌治療の場合、「エビデンス」や「根拠」をいった難しい言葉が飛び交いますが、必ずしもそれに当てはまらない病状や治療法も存在します。 これを読んでいて思うのは、獣医療の場合もよくあてはまるのではないか、と。 人医療は患者は本人ですが、獣医療の場合は、患者はものを言いませんので、獣医師と飼い主がよく話し合い、獣医師は患者に最適な治療法を提示し、飼い主は患者の代わりによく話を聞いて治療法を選択する、と言う具合に、異なります。 また、飼い主の多くは、不治の病になった場合は、可愛いペットが最後まで元気で過ごせる治療を選択すると思います。 いわゆる、QOL改善の効果ですね。 患者は一頭ずつ皆違いますから、癌に対する治療ではなく、癌を持った患者に対する治療、これを目指してほしいです。 このブログは、癌治療現場において、エビデンスやセカンドオピニオンの考え方にも言及しています。 大変興味深いブログです。年末年始、時間があればぜひ読んでみてください。 http://umezawa.blog44.fc2.com/ (掲載については、著者の梅沢先生のご許可を頂いております) そうこうしている内に、ぼちぼち仕事納めの時間が近づいてきました。 皆さんも良い正月をお迎えください。 来年も、ぜひお立ち寄りください。 来年は、もっと書き込みますので・・・。 良いお年を!!!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.28 15:51:33
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