「思考と直覚」思考とは何か(一)
「思考と直覚」思考とは何か(一) 思考とは漢字が意味する通り、頭脳の活動の場の頭蓋を象徴した「田」と、精神活動を表す「心」である「思」いと、老いても終わりなき進歩するとした知恵を表現する「考」から構成されています。即ち精神の拠り所であるといわれる頭や心を働かせて知恵を縦横無尽に働かせることを意味します。此のことは他の生命形態には見られない思考には不可欠である言葉(ロゴス)と関連させ、思考と言語を相関せしめるのは哲学史では最初の哲学者として扱われるタレスに始まる哲学的な見解であり人類特有の特徴と言えます。言い換えると思考とは内精神化した言葉の経過であると定義付けすることができます。言語のないところには思考は生じないと言えることになります。然し乍ら、言語は人それぞれに意味するところが曖昧で其のことが判断の相違となっています。それ故に単なる「思考」ではなく「思考法」が重大性を帯びるのです。