「時間存在」84
時間の陥穽84 熱力学第二法則を追求していくと、人間の概念、構築と崩壊を宇宙に挿入した実相は物理法則などではなく、人間の概念の崩壊を外世界に見立てたエントロピーを数学的に説明する為に用意された物理法則もどきではないかとの疑問が起こります。譬えば、屡々「時間」を概念的に説かれる「時間の矢 」です物事が過去から現在或いは瞬間から未来へと展開する「時間の流れ」ですが、物理科学が運動と空間を数式に導入するために用いれらた概念とも覚え、見得る物理科学の身上からは離脱します。物事が未来から過去へ流れ展開した事は今までに一度も目撃されていないからです。物理科学は時間の流れを低エントロピー状態である過去から高エントロピー状態の未来へ必ず向かうという概念に縛られています。然し乍ら、エントロピーとは実際はそのような決まった流れを意味せず、確率の方と関係しているとすれば、時間の矢は存在しているように見えるだけで実際は存在していないとも云えます。確率論から云えば未来が過去に向かって展開することは有り得ないことでもないように思えます。哲学・思想ランキング