神の存在-145
神の存否-145 アリストテレス哲学における「不動の動者」としての神の存在は、物体や物質は別の形に変化することができるが、根本的な性質は変化しない,、量子コンピュータのヒエラルキー(hierarchy)の頂点の原則だとも云えます。アリストテレスは、自らが存在するのにほかのいかなる存在のことも必要とせず、ほかのいかなる存在によっても作用を受けることがない「能動知性」としての純粋形相において存在する純粋現実態として捉えることができる存在として位置づけられることになると考えられる「不動の動者」が、量子重力理論の「宇宙の波理論」を連想させます。宇宙は一つの無限に変化する情報因子の発露なのかも知れませんから。 定理三〇 現実に有限な知性も、現実に無限な知性も、神の属性と神の変状を把握しなければならぬ。そして他の何ものをも把握することがない。 此の項で述べられた、現実に有限な知性も・現実に無限な知性ですが、現実を前提にしている以上、両者とも人間の知性を想定してると想われます。前者の「現実に有限な知性」とは人間が社会生活に於いて獲得した理知を指すのでしょう。片や、「現実に無限な知性」とは禅宗に心得がある西田幾多郎が主著「善の研究」で説くところの真の「直観」を意味しているようです。スピノザ≒西田幾多郎が実感されます。哲学・思想ランキング