「思考と直覚」時間と霊魂39
何ゆえに「時間」が人間にとって此れ程までに重要視されるのでしょう。人類が史上に記されるように成った有史以来、人間は生と死、老齢を見続け、其の解答を求めているのは事実です。人間の立ち位置からすれば空間より時間観念が生理的にも精神的にも優先します。時間こそが人間の根本的な認知方式のひとつと看做されていることにより時間は人間の概念を暗示的に表現する。時間の暗示的に表現するメタファーは、単に言語の問題に留まらず、更に根源的で、空間の中における3D的身体と空間変換要因を持って生きている人間が世界を把握しようとする時に避けることのできないカテゴリーとしての時間の把握の作用原理なのです。極論すれば人間は空間観想なしにでも時間を観想できることは夢で時間を観想することが可能なことからも出来得ます。然し乍ら、オーストリアの精神科医で、催眠による治療を始める精神分析の創始者ジークムント・フロイト(Sigmund Freud/1856―1939)父はユダヤ人で羊毛の商人。異母兄が2人いるが、8人兄弟の長子をフロイト持ち出すまでもなく「夢の時間感覚」は其の人物の精神的体験の時間経緯から引き起こされる事象であり空間とは独立した事象です。とはいえ、ベルグソンの云う純粋持続とは掛け離れています。夢想の時間経緯が事実ならば外世界には時間経緯は存在せず「空間変移」と「運動変化」のみが存在すると云わざるを得ません。
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