「霊魂論」エチカ詳解90
神が積極的な作出原因であるのとちょうど同じように、各個物もやはりその本性に相応した結果を能動的に生み出すといえます。それらの個物の中でも取り分け人間には確かに限られた仕方によってではあるのですが、目的的自由と呼ぶような能動性を持ちます。つまり神の延長である各様態は、それ自身が活動性と自発性に他ならない神の力を持つことによって、自らも作出原因たる要素の可能性を秘めます。スピノザも限られた範囲とはいえ目的自由論を認証しています。スピノザの考える作出原因は、個物の積極性を排除するというよりも、寧ろそれを内に組み込んだものです。詰まるところ作出原因とは、それが個物固有の本性の働きを限定的にしろ個物もやはりその本性に相応した結果を能動的に生み出すといえるのです。各様態は、それ自身活動性と自発性に他ならない神の力を持つことによって、自らも一定の仕方で自発的に作用する、或る種の「目的自由性」を持ちます。神が積極的な作出原因であるのとちょうど同じように、人間は確かに限られた仕方によってではあるが、各個物もやはりその本性に相応した結果を能動的に生み出すと云えます。スピノザの考える作出原因は、個物の積極性を排除するというよりも、それを枠内に組み込んだものである。つまり作出原因とは、それが個物固有の本性の働きを個物の能動的な活動に他ならない限定的であるにせよ「目的論的自由」を承認せざるを得ません。神が作出原因であって結果ならば其処には能動はなく静止があるのみです。
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