カテゴリ:時間考察
時間の陥穽253
WMAPは宇宙マイクロ背景放射の温度の僅かの揺らぎを精密に計測できるよう設計されていたことにより宇宙の果を観測できる筈と目論んだのですが、ところが豈図らんや、宇宙の半径と目された137~138億光年先は膨張速度が光の速さを超えるので光学観測している限りに在っては観測不可能で其の先はクモの巣状の霞となって見えません。遠い銀河ほど速く遠ざかり、光の速さを超える様態とは一体何を意味しているのでしょう。現在時において最も説得力のある説明は「空間自体が膨張している」事実の指摘です。単に銀河が相対的に遠ざかっているのではなく、空間自体そのものが膨張しているから、遠方ほど移動距離が光の速さを超えるという説明です。空間が2倍になった時、恒星Aは位置1→2、恒星Bは位置2→4、となります。移動距離は、恒星Aが2-1=1、恒星Bが4-2=2、となります。だから遠い恒星ほど移動距離が大きくなり、遠くなればなるほど、宇宙の果てに近づく辺りでは移動距離が光の速さを超えるという理屈です。 哲学・思想ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年08月30日 06時12分54秒
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