時間の陥穽420
誰しもが一度は持つ疑問とも言えるかも知れない「宇宙の中心とはどこか?」。それには、宇宙の中心とは具体的にどのような地点のことを指すのかということについては、予めに、厳密に定義しておくこと、此の基本的態度が振れれば、宇宙における中心や端の存在の有無について考慮することは、物理科学や宇宙論の分野ではなく、神学や哲学の提供するものに頼らざるを得ません。現代物理学に基づく宇宙論においての現状では、宇宙の誕生は、今現在から約138憶年ほど前に起こった大爆発であるビッグバン(Big Bang)によって引き起こされたとされているので、こうしたビッグバン理論に基づく膨張宇宙論を前提とする限り、現代宇宙論、宇宙の中心と呼ばれる場所は、一言でいうと、宇宙誕生の大爆発の源となったビッグバンの開始地点に求められることになると考えられることになります。つまり、此の我々人類が現在する宇宙が、今は学会のみならず世間一般にも常識に高められた此の我々の宇宙が、ビックバンと呼ばれる大爆発によってはじまり、現在の宇宙の姿を、そうした宇宙誕生の大爆発の開始地点を中心に四方八方へと同心円状に拡大していく膨張していく球体のような存在として捉えることができるとするならば、そうした宇宙開闢の超爆発の爆心元であるビッグバンの開始地点こそが現在の宇宙の中心と呼ぶのに最も相応しい地点として位置づけられることになると考えられるのは無理からぬことです。
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