カテゴリ:絶対存在論
神の存否-81
定理一二では実体の全体性を問います。此の見方は、量子重力理論からすれば、あまり歓迎されないでしょう。量子論からすれば「全くの無」である虚無の表象である特異点「0」は無く、限りなく「0」に至っても何某かのものが存することが許されます。特異点「0」ではなく物理観測科学上からは「無」から「有」は確認されているのですから、宇宙では「無」から「有」、「有」から「無」の変異は物理観測科学でも理論上認めれれる筈です。特異点「0」は虚で物理観測科学上で「無」から「有」、「有」から「無」の変異は許されます。量子重力理論「0」の時空には最小単位が存在し、それより小さい範囲で揺らぐことができないという考え方に基づく理論を肯定すれば、「0」は有って無きが単位因子となります。此のことを踏まえてスピノザの 定理一二 ある実体をその属性のゆえに分割可能であるとするような考え方は、実体のいかなる属性についてもあてはまらない。 此の定理一二を紐解けば、宇宙no 物質が必須要素でもなく単なる変化の波動=情報因子のみの要素で成り立つのなら、宇宙の膨張・収縮、インフレーション理論、更には最近マスコミを騒がせたイギリスはオックスフォード大学の数理物理学者、数学者、科学哲学者であり、2020年のノーベル物理学賞を受賞したロジャー・ペンローズ(Sir Roger Penrose OM FRS/1931年8月8日 - )とアルメニアにあるエレバン物理研究所のバヘ・グルザディアン(Vahe Gurzadyan)の説、ビッグバン以前の宇宙でブラックホール同士が衝突し、リングが生まれた可能性があるという。ことからして導かれる宇宙の周期論を鑑みれば世界の時空間は現在我々が存するには意味があれども、空間の大いさは限りなくゼロに近づき、限りなく無限に拡がる宇宙はスピノザの定理一二の実体の全体性、属性のゆえに分割可能であるとするような考え方は意義を失い、無限極小の全体・無限極大の全体としての様相が顕れて分割そのものが世界存在にとって意味を失います。思考する人間が自己の脳に浮かぶ精神を其々のニューロンに分割しても意味するところは何もないと帰結するようなものです。 哲学・思想ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月17日 12時06分24秒
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