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Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年06月18日
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カテゴリ:絶対存在論
神の存否-82
 スピノザの定理一二の実体の全体性、属性のゆえに分割が不可能であるとするとする証明を見てみましょう。
 証明 なぜなら、そのように考えられた実体の「分割された部分」は、実体の本性を保持するか保持しないかであろう。第一の場合(すなわちそれが実体の本性を保持する場合)は、おのおのの部分は無限であり(定理八 すべての実体は必然的に無限である。により)、また(定理六 一の実体は他の実体から産出されることができない。により)自己原因でなければならぬ。そして(定理五 自然のうちには同一本性あるいは同一属性を有する二つあるいは多数の実体は存在しえない。により)異なった属性から成らなければならぬ。したがって一の実体から多数の実体が構成されうることになる。これは(定理六に 一の実体は他の実体から産出されることができない。により)不条理である。これに加えて部分は(定理二 異なった属性を有する二つの実体は相互に共通点を有しない。により)その全体と何の共通点ももたぬことになり、また全体は(定義四 異なる二つあるいは多数の物は実体の属性の相違によってか、そうでなければその変状の相違によってたがいに区別される。および定理一〇 実体の各属性はそれ自身によって考えられなければならぬ。により)その部分なしに在りかつ考えられうることになる。これが不条理なことは何びとも疑いがないであろう。これに反して第二の場合すなわち部分が実体の本性を保持しない場合は、実体全体は同じような部分に分割されて実体の本性を喪失し、存在することをやめるであろう。これも(定理七 実体の本性には存在することが属する。により)不条理である。
 此の定理一二証明の項は、宇宙全体を物理的実体として捉え、真に物理的な存在と看做せば、その属性の分割による変化は生じる筈です。亦、宇宙全体を精神的実体ととして捉えれば、我々が世界に存している世界自体が仮想であり、VRもどきとなり物質世界は単なる蜃気楼となり分割すること能わずはともかくも実体性は隠された分野、何者かの作為、映画のマトリックスでは宇宙人の作為となり、神の真実在は失われます。
 スピノザ自身は、世界が何処も彼処も肉質虫綱アメーバ目Amoebidaに属する原生動物のように分断しても自性を保存し、蚯蚓の如く切断してもと云うよりは、彼の神としての実体は時空を超えて、詰まりは物理科学的には不可触であることが故に無限性を持つと考えているようです。



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最終更新日  2021年06月18日 06時10分04秒
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