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Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年11月30日
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カテゴリ:絶対存在論
神の存否-245
 スピノザは妥当な観念(十全な観念)とは、対象との関係を離れてそれ自体で考察される限り、真の観念のすべての特質、あるいは内的特徴を有する観念のことであると解するとします。
 定理二四 人間精神は人間身体を組織する部分の妥当な認識を含んでいない。
 証明 人間身体を組織する部分は、それが自己の運動をある一定の割合で相互間に伝達する限りにおいてのみ身体自身の本質に属し(補助定理三の系のあとにある定義 同じあるいは異なった大いさのいくつかの物体が、他の諸物体から圧力を受けて、相互に接合するようにされている時、あるいは(これはそれらいくつかの物体が同じあるいは異なった速度で運動する場合である)自己の運動をある一定の割合で相互に伝達するようにされている時、我々はそれらの物体がたがいに合一していると言い、またすべてが一緒になって一物体あるいは一個体を組織していると言う。そしてこの物体あるいは個体は、構成諸物体のこうした合一によって他の諸物体と区別される。)を見よ。それが個体として人間身体と関係なしに考察されうる限りにおいては身体の本質に属さない。事実、人間身体の部分はきわめて複雑な組織の個体であり(要請一 人間身体は、本性を異にするきわめて多くの個体、そのおのおのがまたきわめて複雑な組織されている。)により、それらの部分は、身体の本性および形相を少しも変えることなしに、身体から分離することもできるし(補助定理四 もし多くの物体から組織されている物体あるいは個体から、いくつかの物体が分離して、同時に、同一本性を有する同数量の他の物体がそれに代るならば、その個体は何ら形相を変ずることなく以前のままの本性を保持するであろう。)により、また自己の運動を他の諸物体へ異なる仕方で伝達することもできる(補助定理三のあとにある公理一 ある物体が他の物体から動かされる一切の様式は、動かされる物体の本性からと同時に動かす物体の本性から生ずる。したがって、同一の物体が、動かす物体の本性の異なるにつれてさまざまな様式で動かされ、また反対に、異なった物体が、同一の物体からさまざまな様式で動かされることになる。)を見よである。こうして(この部第二部の定理三 神のうちには必然的に神の本質の、ならびに神の本質から必然的に生起するあらゆるものの、観念が存する。)により、おのおののこうした部分の観念あるいは認識は神の中に在るであろうが、しかしそれは神が他の個物自然の秩序から言ってそうした部分に先立っているような(この部の定理七 観念の秩序および連結は物の秩序および連結と同一である。)により。その観念に変状したと見られる限りにおいてである(この部第二部の定理九 現実に存在する個物の観念は、神が無限である限りにおいてではなく神が現実に存在する他の個物の観念に変状(アフェクトゥス)した〔発現した〕と見られる限りにおいて神を原因とし、この観念もまた神が他の第三の観念に変状した限りにおいて神を原因とする、このようにして無限に進む。)により。さらに人間身体を組織する個体自身のそのまたおのおのの部分についても同じことが言われうる。したがって人間身体を組織するおのおのの部分の認識は、神が単に人間身体の観念、言いかえれば(この部第二部の定理一三 人間精神を構成する観念の対象は身体である、あるいは現実に存在するある延長の様態である、そしてそれ以外の何ものでもない。)により、人間精神の本性を構成する観念を有する限りにおいてではなく、神がきわめて多くの事物の観念に変状した限りにおいて、神の中に在る。したがって(この部第二部の定理一一の系 人間精神は神の無限な知性の一部である云々。)により人間精神は人間身体を組織する部分の妥当な認識を含んでいない。Q・E・D・=これが証明すべきことであった。
 人間精神は人間身体を組織する部分の妥当な認識を含んでいないとは如何様なことなのか。コロナに罹患しても無症状で気付かないことなのかと早とちりしそうです。



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最終更新日  2021年11月30日 06時10分04秒
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