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Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年12月16日
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カテゴリ:絶対存在論
神の存否-261
 21世紀現代の最先端を走ると目される相対性理論と量子理論の現実在性を踏まえて両者を統合的に捉えんとして理論開発が進む重力量子理論の代表的存在の宇宙の真空エネルギーの存在を予期していた超紐理論(超弦理論/Superstring theory)は更に宇宙に重力が根本存在であることを示唆します。スピノザの時代は精々が分子レベルで、原子や素粒子などは登場しない段階で、世界の個物の本質の共通性を観想したことは先見の明だともいえましょう。
 定理三八 すべての物に共通であり、そして等しく部分の中にも全体の中にも在るものは、妥当にしか考えられることができない。
 証明 Aがすべての物体に共通でありそして等しく各物体の部分の中にも全体の中にも在るものであるとしよう。私はAが妥当にしか考えられることができないと主張するのである。なぜなら、Aの観念は(この部第二部の定理七の系 神の思惟する能力は神の行動する現実的能力に等しいことになる。言いかえれば、神の無限な本性から形相的に起こるすべてのことは、神の観念から同一秩序・同一連結をもって神のうちに想念的に、すなわち観念として起こるのである。により)、神が人間身体の観念を有する限りにおいても、また神が人間身体の変状としての刺激状態の観念。人間身体の本性ならびに外部の物体の本性を部分的に含むような(この部第二部の定理一六 人間身体が外部の物体から刺激されるおのおのの様式の観念は、人間身体の本性と同時に、外部の物体の本性を含まなければならぬ。この部第二部の定理二五 人間身体のおのおのの変状「刺激状態」の観念は外部の物体の妥当な認識を含んでいない。および、この部第二部の定理二七 人間身体のおのおのの変状「刺激状態」の観念は人間身体そのものの妥当な認識を含んでいない。により)ものは、必然的に神の中で妥当であるであろう。言いかえれば(この部第二部の定理一二 人間精神を構成する観念の対象の中に起こるすべてのことは、人間精神によって知覚されなければならぬ。あるいはその物について精神の中に必然的に観念があるであろう。言いかえれば、もし人間精神を構成する観念の対象が身体であるならその身体の中には精神によって知覚されないような、あるいはそれについてある観念が精神の中にないような、いかなることも起こりえないであろう。および、この部第二部の定理一三 人間精神を構成する観念の対象は身体である、あるいは現実に存在するある延長の様態である、そしてそれ以外の何ものでもない。により)、Aの観念は神が人間精神を構成する限りにおいて、あるいは神が人間精神の中に在る観念を有する限りにおいて、必然的に神の中で妥当であるであろう。ゆえに精神は(この部第二部の定理一一の系 この帰結として、人間精神は神の無限な知性の一部である、ということになる。したがって我々が「人間精神がこのことあるいはかのことを知覚する」と言う時、それは、「神が無限である限りにおいてでなく、神が人間精神の本性によって説明される限りにおいて、あるいは神が人間精神の本質を構成する限りにおいて、神がこのあるいはかの観念をもつ」と言うのにほかならない。また我々が「神が人間精神の本性を構成する限りにおいてのみでなく、神が人間精神と同時に他の物の観念をも有する限りにおいて、神がこのあるいはかの観念をもつ」と言う時に、それは「人間精神が物を部分的にあるいは非妥当的に知覚する」と言う意味である。により)Aを必然的に妥当に知覚する。しかもそれは精神が自分自身を知覚する限りにおいても、自分の身体あるいは外部の物体を知覚する限りにおいてもそうである。そしてAは他の仕方では考えられることができないのである。Q・E・D・=これが証明すべきことであった。
 系 この帰結として、すべての人間に共通のいくつかの観念あるいは概念が存することになる。なぜなら(補助定理二 すべての物体はいくつかの点において一致する。により)すべての物体はいくつかの点において一致し、そしてこれらの点は、この部第二部前定理三七 すべての物に共通であり、すべての人から妥当にあるいは明瞭判然と知覚されなければならぬからである。
 歴史上の記史に遡っても、世界の「素因・原理」を究めんとする態度は現代にも連綿と繋がっています。そこには、変遷無辺の宇宙とそれを観想する人現精神の不可思議さが際立ちます。其の背後には何が隠されているのかは宇宙の果の其の先と同様に現時では不可思議としかいえません。



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最終更新日  2021年12月16日 06時10分05秒
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