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Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年12月19日
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カテゴリ:絶対存在論
神の存否-264
 スピノザのエチカ第二部の定理四〇 精神のうちの妥当な観念から精神のうちに生起するすべての観念は、同様に妥当であるの備考では人間の「概念」の妥当・非妥当性を問います。物事の特徴はそれこそ星の数ほどありますし、とても複雑なものもあるので、人間が全て教えることは出来ません。そこで我々人間は物事を認識するときに、それぞれに共通する特徴を捉えており、「理解している物事に共通している特徴」という意味あいで「概念」を用いて認識をとても合理的なものにし、自らを取り巻く環境を認識する上での指標とするわけです。感覚印象や感性知覚から想像・思考などによって心の中に描き出される像。心的表象や心象であるイメージを経て観念から概念へと進みます。
 備考一 これをもって私は共通概念と呼ばれていて我々の推論の基礎となっている概念の原因を説明した。しかしある種の公理あるいは概念には他の原因があるのであり、これを我々のこうした方法で説明することは有益であるであろう。なぜならそれによって、いかなる概念が他の概念より有用であるか、またこれに反していかなる概念がほとんど無用であるかが判明するだろうし、さらにまたいかなる概念がすべての人々に共通であり、そしていかなる概念が偏見に煩(わずら)わされない人々にのみ明瞭判然であるか、最後にまたいかなる概念が悪しき基礎の上に立っているかが判明するであろうから。なおまた第二次概念と呼ばれる概念が、したがってまたその概念を基礎としている公理が、どこにその起因を有しているかも明らかになるだろうし、また私が今までこれについて考察してきた他の多くのこともはっきりするであろうから。しかし私はこのことを他の論文(他の論文とは「知性改善論」のこと)に譲ったし、それにまたこの事項についてあまり長くなって嫌気を起こさせてはと思ったので、ここではそれを省くことにした。
 けれども知る必要のあることは決して洩らさないために、私は「有」「物」「ある物」のようないわゆる超絶的名辞が起こった原因をついでに簡単に示すであろう。これらの名辞は、人間身体は限定されたものであるから自らのうちに一定数の表象像(表象像が何であるかはこの部第二部の定理一七の備考の中 ---精神の表象はそれ自体において見れば何の誤謬も含んでいないということ、言いかえれば精神は物を表象するからといってただちに誤りを犯しているのではなく、ただ精神が自己に現在するものとして表象する事物についてその存在を排除する観念を欠いていると見られる限りにおいてのみ誤りを犯しているのであるということである---で説明した)しか同時に判然と形成することができないということから生ずる。もしこの数が超過されれば表象像は混乱し始めるであろう。以上エチカ第二部の定理四〇の備考一の前半部で述べます。
 感覚印象や感性知覚から想像・思考などによって心の中に描き出される像である心的表象や心象であるイメージを経て観念から概念へと進むには表象像が何をもって描かれているかも問題になります。児童絵本によく見られる「木が喋る」や動物のことばがわかるお医者さん「ドリトル先生物語(The Story of Doctor Dolittle)」は決して混乱した表象像をもっては描かれていません。



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最終更新日  2021年12月19日 06時05分07秒
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