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Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2021年12月26日
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カテゴリ:絶対存在論
神の存否-271
 スピノザは第二部の定理四四の系では、第一種の認識(観察または伝聞による認識)、感覚的・精神的な認識なるものの習性に過去と未来の時間的要素を検討します。即ち今現在の事物を真実に理性を介して知覚
するのではなく、今はもう無く、未だに無いものの人間の観想に焦点を当てます。
 定理四四の系一 この帰結として、我々が物を過去ならびに未来に関して偶然として観想するのはもっばら表象力にのみ依存するということになる。
 備考 だがこのことがどのようなふうにして起こるかを私は簡単に説明しよう。
 我々はさきに(この部第二部の定理一七 神は単に自己の本性の諸法則のみによって働き、何ものにも強制されて働くことがない。およびその系一 この帰結として第一に、神の本性の完全性以外には神を外部あるいは内部から駆って働かせるいかなる原因も存在しない。系二 第二にひとり神のみが自由原因であることになる。)により、精神は物の現在する存在を排除する原因が現われぬ限り、たとえ物が存在していなくとも、常にその物を自己に現在するものとして表象することを明らかにした。次に(この部第二部の定理一八あらゆる個物、すなわち有限で定まった存在を有するおのおのの物は、同様に有限で定まった存在を有する他の原因から存在または作用に決定されるのでなくては存在することも作用に決定されることもできない。そしてこの原因たるものもまた、同様に有限で定まった存在を有する他の原因から存在または作用に決定されるのでなくては存在することも作用に決定されることもできない。このようにして無限に進む。)により、もし人間身体がかつて外部の二物体から同時に刺激されたなら、精神はあとになってそのどちらか一つを表象する場合ただちに他の一つを想起するであろうということ、言いかえれば両者の現在する存在を排除する原因が現われぬ限り両者を現在するものとして観想するであろうということを我々は示した。なおまた我々が時間をも表象することは何びとも疑わぬところである。すなわち我々は、ある物体が他の物体と比べてより緩やかにあるいはより速やかにあるいは等しい速度で運動すると考えることによって時間を表象するのである。
 此処は定理四四の系一の備考を中断しても致し方ない世界の要素、即ち「時空間」に関するスピノザの解釈が吐露されています。ある物体が他の物体と比べてより緩やかにあるいはより速やかにあるいは等しい速度で運動すると考えることによって我々人間が時間を表象すると述べているのです。即ち、運動や変化とは別として時間は世界の側に有るのではなく我々人間の観想の世界に存するというのです。フランスの哲学者アンリ=ルイ・ベルクソン(Henri-Louis Bergson /1859年 - 1941年)は、フランスはパリの哲学者の著書「時間と自由」の思考を呼び覚まさせます。



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最終更新日  2021年12月26日 06時10分05秒
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