+ Paraiso*Caprichoso +

2007/02/19(月)00:39

『冬ドラチェック!華麗なる一族 第6話』

     (07冬)(34)

今回注目したのはまず三雲と大介。 「企業を育てるのは銀行家の役目」とまさに理想的な銀行家である三雲。 鉄平=阪神特殊製鋼を応援するのは、そんな彼の信念に基づいてのもの。 だが大介はその温情が落とし穴だと、大同銀行乗っ取りを計画する。 阪神特殊製鋼の高炉建設を失敗させ、融資を行った三雲にその責を負わし 生え抜き派によって、三雲追い出しを計った上で、阪神銀行が大同を乗っ取る。 バブル以降の銀行をみていると、自分たちの利益のみを考えているとしか思えない。 銀行だって一つの企業だから、利益を追求するのは当然といえば当然。 だけど、人々の銀行へのイメージはここ二十年の間に大きく変わってしまったよね。 三雲と大介をみていると、「理想と現実」」という言葉がつい浮かんできてしまう。 高度経済成長期には三雲みたいな銀行家が本当にいたんだろうか? 三雲が言ってることは素晴らしいけど、今の時代をみると 歴史の流れは三雲のような銀行家を選ばず、 大介のような銀行家を選んだってことなのかな。 というより、三雲みたいな理想家がなんの手も汚さずに 日銀から銀行の頭取に天下りできるほどの手腕があるとは思えないんだけどね(苦笑) で、次は銀平。 大同銀行乗っ取りと、阪神特殊製鋼つぶしの計画をうち明けられた銀平。 「兄さんをどれだけ苦しめれば気が済むんですか!」と父を非難しても 「阪神銀行が飲み込まれればグループ企業もおしまいだ。多少の犠牲は仕方がない。」 と大介はびくともしない。 多少の犠牲・・・・自分の父が育て上げ、いままた自分の息子が大きく羽ばたかせようとしている会社を潰すことが「多少の犠牲」なんだね・・・。 「すべておまえのためだ」と大介に言われても、銀平はただ辛いだけ。 こんな形で守られた頭取の椅子を譲られたとしても 銀平にはそれを守っていくことなど出来ないと思っている。 だから自宅に帰ったときに、万樹子から子供が出来たと告げられても 「墜ろしてくれ」といってしまう。 自分様な万俵家の呪縛から逃れられない不幸な子供を作りたくない一心での言葉。 「この家は狂っている」、「銀平さんがなんとかすればいい」と万樹子に言われたとき 銀平はどんなに辛く、苦しかったことだろう・・・・ 万樹子も可哀想だったけどね・・「ツライところに嫁に来てしまった」 父親のやり方についていけず、だからといって逆らうすべを持たない。 母を不幸にした父親を許せない一方で、 今もまた自分の弱さゆえに万樹子に酷い仕打ちをしている自分をも許せない。 酒を飲んでも、自分の弱さからは逃げられない銀平。 街をふらついていると、大介の差し金によるものとも知らず 帝国製鉄からの銑鉄供給停止前に高炉建設を完成させようと 人員あつめに奔走する鉄平に出会う。 「どんなに強い相手でも、わずかでも望みがあるうちは諦めるつもりはない」 こう言い切って、自分の夢を実現しようとする鉄平をどんな思いで見つめていたのか。 自分にはない強さをもつ鉄平を羨ましく思う銀平。 だけどそこにねたみやひがみという負の感情ではなく 兄こそがこの腐った万俵家の唯一の光だと思ったんじゃないのかな。 父に縛られているのは自分だけじゃない。父もまた祖父の亡霊に縛られている。 兄が父を越えたとき、はじめて万俵家は解放されると。 高炉建設が完成すれば、今度は阪神銀行が他行からの合併のターゲットになってしまう。 だが高炉完成は絶対にないと断言する大介。 けれど銀平は万俵家のためにも、きっと父の思惑が外れることを願っていたんだろう。 これら一連の銀平のシーンはすごく良かった。 やっぱり山本耕史くんはいいよな~ 銀平の苦しみ、痛み、辛さがぐいぐい伝わってきたもの。 そしてこの銀平と大介のやりとり。 「お父さんは兄さんに負けます。今の父さんには信念がない。阪神特殊製鋼を潰すと考えたときから、企業を育てるという銀行家の信念を無くしてしまった。」 「わたしには阪神銀行を守るという大儀がある」 「お父さんは銀行を守るという大儀の影で策謀を巡らせているだけじゃないですか。  だが兄さんは技術者として経営者として信念を持って行動しています。  それに人がついてきてくるのですよ。お祖父さんのように。  たとえ今回は勝てたとしても、今のままの父さんだったら、いつか兄さんに負ける日がきます。お祖父さんがよく言っていたじゃないですか、理想と信念を持つ人間が、策謀だけの人間に負けるはずがないと。」 理想と信念vs策謀 これが鉄平と大介の闘いを表すキーワード。 前半は大介の策謀により、窮地にたたされる鉄平(だけど本人はそれが大介の仕業だと全然気づいていないんだけどね。ほんと脳天気経営者なんだから!)。 だけど最後は鉄平の情熱にうたれた作業員頭が動いてくれて 鉄平が何よりも望んでいた高炉建設のための人員が確保される。 二人の闘いは一進一退って感じだけど、次回もまたまた波乱続きのよう。 どうも鉄平と大介の関係よりも、銀平と大介の方にばかり目がいってしまって どうにもうまくまとまりませんでした。 だって鉄平の「無理矢理!ヒーロー伝説」がちょっとね・・・ 彼が出てくると思わず岡村孝子の「あなたの夢を~諦めないで~」が 流れてしまうEurekaです。 来週こそ、鉄平主体で書くぞ! モンゴル日記もアップ中♪

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