前項で書き込んだ時給計算はやってみましたか。?
それを元にして時間外割増賃金(残業代)の計算をしてみましょう。!!
時間外割増賃金とは
労働基準法違反に関する問題の中で、時間外割増賃金に関するトラブルは非常に
多いんです。
1日の労働時間が8時間を超え、または1週間の労働時間が40時間を超えた労働に
対して、使用者は普通に労働した時の2割5分増し以上の賃金を支払わなければ
なりません。
これを時間外割増賃金(残業代)と言います。
またこれに対して法内超勤と言うのもあります。
法内超勤は、1日7時間労働の人が法定内で定められ8時間を働いた時の残業代の事。
これに関しては、割増賃金は認められていませんから働いた分の時給を加算される
だけです。
時間外割増率
前述したとおり、8時間を超えて働いた場合は2割5分増し以上の賃金が加算されますが
全ての時間にと言う訳ではありません。
それでは、その割増率をみて見ましょう。
8時間を超える通常の時間外労働:2割5分増し以上
午後10時から午前5時までの深夜労働:2割5分増し以上
休日の労働:3割5分増し以上
休日の深夜労働:6割増し以上
以上の様になりますが、残業が深夜に及んだ場合は午後10時からの労働に関し
時間外労働の2割5分増し+深夜労働の2割5分増し=5割増し以上の割増賃金となります。
休日割増賃金の適用
なお休日には、所定休日と法定休日がありますね。
休日労働が認められるのは、法定休日の方です。
1日の労働時間が8時間と就業規則で定められていた場合、1週間に働けるのは5日間
だけですね。
残りの2日間は、休日となりますが労働基準法では週1回以上、4週に4回以上と定めて
いますから、多くの企業では法定休日を週1日としているところがほとんどです。
たとえば、毎週日曜日は休みで土曜日は隔週休みなんて感じです。
本来1週に40時間以上働けませんから、隔週で働く土曜日に関しては、通常の40時間を
超えた時間外労働とみなされ、働いた時間分に2割5分増し以上となります。
時間外割増賃金の計算実例
それでは、時間外割増賃金を計算してみましょう。!!
割増賃金の基準となる時給が1000円、働いた時間が4時間として、計算してみます。
通常の時間外労働:1000×1.25×4時間=5000円
時間外労働と深夜労働:1000×1.5×4時間=6000円
休日労働:1000×1.35×4時間=5400円
休日の深夜労働:1000×1.6×4時間=6400円
なお時間外割増賃金は、労働契約、就業規則、労働協約の中で定められている場合は、
それらが算定の基準になります。
これらの中で取り決めされている物が、上記基準に満たない場合は無効となり、
上記基準が適応されます。
さて皆さんも、早速残業代がちゃんともらっているか計算してみましょう。!!