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カテゴリ:健康・病気
■「幻視」には、どう対応するのか?(その7) さてご家族が一番困っている症状は、幻視を怖がり外に飛び出してしまうことです。 DLBに伴った行動障害と精神症状(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia;BPSD)に対してはどのように対応すればよいのでしょうか。 「DLBのBPSDに対して非定型抗精神病薬の有効性を示す報告があるが、一部の症例では運動機能の悪化や精神病薬過敏性作用等の有害事象を発現しているため、非定型抗精神病薬は原則的に少量投与とし、有害事象の発現に留意しながら注意深い観察を行うべきである。」ことが報告されています(認知症疾患治療ガイドライン2010 医学書院発行, 日本神経学会監修, 東京, 2010, p311)。また、非定型抗精神病薬は認知症に対しては保険適用外です。 シリーズ第223回『まだら認知症』においても、リスペリドンやクエチアピンといった非定型抗精神病薬は、使用により死亡率が1.6~1.7倍高くなりますので、長期間にわたって漫然と使用しないよう留意する必要があることをご紹介しましたね。 またDLB患者のBPSDに対して、漢方薬の抑肝散の有効性(グレードC1)が示唆されており、使用を考慮してもよい(保険適用外)ことが記載されております(認知症疾患治療ガイドライン2010 医学書院発行, 日本神経学会監修, 東京, 2010, p310)。 Minds推奨グレードC1とは、「科学的根拠がないが、行うよう勧められる」というグレードです。Minds推奨グレードに関しては、シリーズ第96回をご参照下さい。 (つづく)
笠間 睦 (かさま・あつし)プロフィール 1958年、三重県生まれ。藤田保健衛生大学医学部卒。振り出しは、脳神経外科医師。地元に戻って総合内科医を目指すも、脳ドックと関わっているうちに、認知症診療にどっぷりとはまり込んだ。名泉の誉れ高い榊原温泉の一角にある榊原白鳳病院(三重県津市)に勤務、診療情報部長を務める。認知症検診、病院初の外来カルテ開示、医療費の明細書解説パンフレット作成--こうした「全国初の業績」を3つ持つという。 趣味はテニス。お酒も大好き。お笑い芸人の「突っ込み役」に挑戦したいといい、医療をテーマにしたお笑いで医療情報の公開を進められれば・・・と夢を膨らませる。もちろん、日々の診療でも、分かりやすく医療情報を提供していくことに取り組んでいる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.05.21 04:35:17
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