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2024.06.17
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カテゴリ:旅行専科


△日本百名山 No.096 「祖母山」







●祖母山 そぼさん 宮崎県 1,756m



祖母山頂を望む


コース:尾平登山口→尾根コース→宮原→九合目小屋→祖母山頂→ミヤマ公園→烏帽子岩→障子岳→古祖母山→尾平越え→尾平峠トンネル登山口→尾平登山口


この山には神原から一度登っているのだが、そのときはごく地味な山というの印象しかない。今回は尾平から登ったのだが、すさまじい岩峰の連なる山だった。祖母山は絶対に尾平側から登るべきである。



登山記録:2006年5月4日
長崎に着いたのは8時過ぎで、それから祖母山に向かって車を走らせた。有明フェリーはもう終わっているので、陸路をひたすら走るしかないのだ。
午前2時を過ぎると、めちゃくちゃに眠たくなってきた。自分でもフラフラしながら運転しているのがわかるのだ。
なんとか清和文楽道の駅に着いて、ここで寝ることにした。

5月5日

朝、早く行動を開始した。
今日は、日本百名山の祖母山に登るのだ。ワクワクしてしまう。
私はこの山には一度登っているのだ。そのときのコースは神原の集落から登る、もっともポピュラーな道を登った。そのときの印象は、この祖母山ってなんて地味な山なんだというものであった。ただ、樹林の中をひたすら登るだけの山で、山頂でもたいした印象がない。九州にある百名山の阿蘇・九重・開聞岳・霧島山に比べたら、どうしようもなく見劣りする感じだったのだ。
ところが、その後、九州百名山を登るようになって、いろんなガイドブックを読んでみると、この祖母山はすさまじい岩峰を持つ山だということがわかってきた。この山の周辺は「祖母傾国定公園」となっている。そして、この近くの山、傾山・大崩山・鹿納山・比叡山・行縢山、いずれも岩峰の山なのだ。もっと早く気がつくべきであった。
私は登るコースを間違えたのだ。ピークハントのための、ただ山頂を踏むだけが目的ならそれでいいかもしれないが、祖母山という山を知るためには岩峰を縦走する必要があると確信するようになった。今回の旅で九州の山は卒業してしまうつもりなので、なんとしても祖母山の岩峰を歩きたい。その思いでいっぱいなのだ。
高千穂町を抜けて、天岩戸を過ぎて、さらに山の中に入って行く。
道はどんどん狭くなって、もちろん車のすれ違いはできない道である。心配なのは、道が崩壊して通行止めになっていないかということなのだが、なんとか尾平越トンネルまで着くことができた。このトンネルの手前で、登山道入口を探している人に道を訊かれた。私は尾平から登るつもりなので、彼らがいうような登山口はまったくしらない。
トンネルを抜けると駐車場があって、車が3台ほど停まっている。降りて、少し休憩しようと思ったら、その奥に登山道入口の指導標があった。さっきの登山者はこれを探していたのだと思いあたった。
私は尾平登山口から祖母山に登って、それから天狗岩まで縦走し、そこから黒金尾根を下って尾平に戻るつもりでいた。休憩しながらガイドブックを読んでみると、天狗岩からさらに烏帽子岩、障子岳、古祖母山と縦走してここに降りてくることができるようなのだ。これは魅力的なプランである。ただ、問題は時間である。明るいうちに尾平に戻れるかどうかである。これは、実際に祖母山山頂まで行って、そのときの時間によって判断しようと思う。
車を走らせて行くと、この林道から登山道が谷に向かって分かれる分岐をみつけた。もし、ここまで縦走することになったら、この道が使える。林道を歩くとすごい遠回りになるのだ。
下りきったところが尾平。登山口がみつからなくて迷ったりしたが、なんとか登山口の駐車場に着いた。車がいっぱいで、路肩に停めるしかなかった。

準備をして歩き始める。谷に沿った道を行くのだが、展望が開けていて、行く手にはすさまじいばかりの岩峰群が連なっているのが見えた。すごい。祖母山の本当の姿はこれなんだ、とうれしくなってしまう。
私はこれから祖母山に登ろうとしている人に声を大にして言ってしまうが、絶対に登るのならこの尾平からのコースを登るべきである。でなかった、祖母山の本当を知ることはできない。
すぐに分岐がある。黒金尾根と宮原道の分岐である。そこには吊り橋がかかっていて、黒金尾根のコースはこの吊り橋をくぐって、そのまま沢に沿って登ってゆくのだ。私は宮原のコースをとるのでこの吊り橋を渡る。
渡ったところで分岐があった。尾根コースと林道コースと書かれている。私のガイドブックに書かれているのは林道コースのようである。林道を歩いてもおもしろくないので、尾根コースを行くことにした。
尾根というのに、沢に沿った道になった。これはもしかしたら黒金尾根コースではないのかと心配になったが、沢の流れを渡ってから尾根にとりついた。かなり急な登りである。1時間ほど登っても、林道コースと合流しない。今日は、なぜかすごく疲れるのだ。この調子では古祖母山への縦走は難しいかもしれないと、心配してたらすぐに林道コースと合流した。
ともかくこの尾根の急登は宮原まで1.5kmも続くのだそうだ。登山道には合目毎の指導標がたっていて、標高の標識も100mごとにたっている。これを目標に歩いてゆくのだ。
樹林の中の登りが続いて、いくつかなピークを越す。たいしたアップダウンではないのだが、けっこう疲れてしまう。旅に出てから3週間以上もたって、だいぶ疲れがたまってきているのかもしれない。
樹林越しに祖母山と岩峰の稜線が見える。つくづくすばらしい山だと思う。
右手から尾根があわさってくるのだが、その合流点が宮原である。ここには分岐の指導標があって、標高は1400mである。この右の尾根を下って行くと「大障子岩」に行くことができるのだ。私は、ひたすら山頂を目指す。傾斜は緩やかになって、ピンクのツツジが咲く道をのんびりと歩いて行く。標高1500mを越すと展墓が開けてきて、自分がすさまじい絶壁の尾根を歩いていることがわかる。行く手には鋭く切り立って聳える祖母山。疲れ果てていたのだが、なにかしら元気になってしまう。
標高1600mを越すと、行く手に小屋が見えてきた。九合目小屋である。きれいな小屋で、何人かの登山者がこの小屋の前で休憩していた。私は休むことなく山頂を目指す。
すぐに神原からの道と合流する。山頂はもうすぐである。
山頂直下では笹薮の中、えぐれた溝の道をロープにすがって登る。
さすがにゴールデンウィークの日本百名山は人がいっぱいであった。団体も登ってきているようで、ガイドの人がメンバーを集めて出発時間の説明をしていた。
山頂からの眺めはすばらしい。これから縦走しようという障子岳、古祖母山方面の縦走路はいかにも険しそうである。時間は12時。縦走は可能だ。今は6時半頃まで明るいので、なんとかなりそうである。
山頂では軽く食べて、写真をたくさん撮って、それから縦走路をめざす。
山頂からの下山路を探したら、それがみつからない。ガイドブックを読み直すと、一旦、登山路を少し引き返すのだった。
少しだけ行くと、左に下る道があった。
これがすさまじい道であった。岩場の急下降がすぐに始まった。ロープにすがってスラブを下る。息つくまもなく、再び巨岩の間の梯子を下る。絶壁に岩峰が聳えている。これはすごい。私は今まで、祖母山は地味な山だなどいと、勝手に思い込んでいたので、祖母山に思いしらされているのかもしれない。とはいえ、すごい。そして楽しい。これなら百名山であたりまえだと思ってしまう。
この険しい岩場の下りはしばらく続くのだ。ようやく普通の山道になってほっとする。
稜線をゆるやかにアップダウンをくりかえして歩いて行くと、展望台の標識があった。
登山道は稜線から、少し右についていて、絶壁沿いにはなっていないのだ。そして、所々にある展望台は登山道から外れて、絶壁に出る道なのだ。
樹林の中、笹薮を掻き分けて展望台に出る。
振り返る祖母山は絶壁を鎧った山だということがわかる。そして縦走路の向こうにも岩峰群が聳えている。ワクワクさせられる山である。
登山道に戻って、天狗岩をめざして登ってゆく。
天狗岩の手前に分岐があって、ここから下る道が黒金尾根の道である。私はここから下って尾平に戻るつもりでいたのだが、こんな楽しい縦走コースは途中で止めるわけにはいかない。朝に考えたとおり、障子岳から古祖母山に縦走することにする。
すぐに天狗岩への分岐があった。でも、先を急がなければいけないような気がしたので、天狗岩に登るのはパスしてしまった。(今、悔やんでいる)
縦走路を登って行くと見晴らしのいい露岩の上に出た。「ミヤマ公園、標高1694m」の標識があった。地図にはないピークである。でも、ここからの展望はすばらしくて、振り返ると祖母山の頂き、南には烏帽子岩と障子岳が見える。
ここで少し休憩してしまった。
縦走路をさらに行くと烏帽子岩の入口があった。こんどは寄って行くことにした。ザックを置いて空身で烏帽子岩をめざす。すごい笹薮を掻き分けて、潅木の中を行く。ピークかと思ったら、一旦、下って、その向こうが烏帽子岩山頂であった。
ちょっとした岩場を下って、それから烏帽子岩の上に立つ。ここからの展望もすばらしい。
祖母山はかなり遠くなった。でも間近に障子岳が迫っている。
障子岳には登山者が一人いて、しばらく話をしていたが、彼は傾山から縦走してきているのだそうだ。うらやましい。
この障子岳から縦走路は少し右に曲がる。行く手にゆったりとした姿を見せているのが古祖母山である。
古祖母山は樹林と笹に囲まれた山頂である。ここまで来たかという感じである。
あとは旧尾平越えを目指して緩やかに下って行くだけである。
ところがすぐに長い梯子の下りがあった。巨岩の間に梯子が2つつながれてくくりつけられていた。この長い梯子の下りは緊張させられた。でもこの後は、稜線の快適な縦走路で、道に沿ってアケボノツツジが咲き誇っていた。すばらしくきれいである。ついつい、立ち止まって花の写真を撮ってしまうのだ。
地図にはキャンプ場のマークがある鞍部に着いた。広いスペースがあるのだが、キャンプ場の面影はない。ここに下山路の標識があった。ここからは急な道をひたすら下るだけである。樹林の中の細い道をジグザグに急降下する。
山肌を水平に巻くようになったら、突然駐車場に飛び出した。ここは今朝、トンネルを出たところにあった駐車場である。予定通りのところに戻ってくることができた。
ここで少し休んで、それから車道を歩いて行く。5分ほど歩くと、今朝確認しておいて下山路があった。
この道に入る。樹林の中の急降下が続く。どんどん下って行き、林道に飛び出した。この林道は、今朝、登山口を探して迷い込んだ林道である。
あとはこの林道を下るだけである。
車の前に戻ったのは5時半であった。予定よりも1時間以上早く戻ることができた。

ようし、明日は夏木山と五葉岳に登るぞ。明日の天気は午後から崩れるのでできるだけ朝早くから行動開始するつもりだ。



1994年祖母山登山画像


尾平登山口



行く手には祖母山の岩峰



奥岳川源流の碑



吊橋を渡る



二合目に着く。標高は1000mほど



宮原の分岐。標高1400m



展望が開けて祖母山頂が見える



花がきれいだ



神原との分岐



九合目小屋



山頂への登り



祖母山頂



山頂からはロープで急降下する



すさまじい下りが続く



天狗の分かれ



烏帽子岩(左)と障子岳(右奥)



障子岳山頂



土呂久分かれ



古祖母山山頂



古祖母山からはすごい下りがあった



旧尾平越え







































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最終更新日  2024.06.17 05:00:14
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