誰も居ない部屋

今日こそ早く帰ろうと思っていたら、急な来客があって、帰りが遅れてしまった。 実家に電話すると、子供は寝ると言っていると言う。 彼は、今朝本社に行ってから東京に戻ると言っていたけど、最終の新幹線を逃しやしないかとちぃぃぃっとだけ期待していた。 だけど、帰ってきたら部屋の灯りは点いてない。 ドアを開けても、彼のスーツケースは無くて、誰も居ない。 普段は広く感じないけど、今日は広く感じる。 ここ数日、仕事が忙しくて子供にも構ってやれなかった。 運動会が終わって「よく頑張ったね」と言ってやろうにも、昨日は帰ってきたら勿論寝ていた。 疲れ果てて帰ってきたので、子供と話したり彼に甘えたりしたかったのだけど、彼も子供と一緒に寝てしまっていた。 荷物を片付けてシャワーを浴びて、布団に入ったら彼が起きたのだけど、私が眠たくなった頃、彼は本を読み出した。 だけどそれでも、たとえ会話する時間が少なくとも、一緒に居られる時間は貴重だと思う。 でもやっぱり、甘え足りない・・・。 さっき、彼から「新幹線には間に合った」というメールが届いた。 今日は一人寝である・・・。