カテゴリ:LIVEレポート
4年ぶりのボブ・ディラン来日、しかも今回もZEPPツアーってことで
前回に続き名古屋公演行ってきました。 会場はそこそこ満員。 ZEPPの中でも名古屋はこぢんまりした会場だからね。 開演までBGMが流れないのがなんか不思議な感じ。 待ち時間が長く感じる。 19時ちょうどに会場が暗転してアコースティックギターの音が鳴り響く。 ステージが薄暗いままだけどメンバーが出てきた模様。 センターにボブ・ディランがぼんやりと見える。 出で立ちは刺繍の施された黒っぽいスーツ。 もちろんスラックスのサイドにもライン状に刺繍が施されている。 ディランは相変わらずお洒落さん。 しかしなんだこのステージの暗さは。 オープニングはアップテンポの"Things Have Changed" ディランの声は囁くような歌い方なのに迫力がある。 調子いいみたいだね。 前回のZeppツアーではステージ中央で動き回ってたチャリ坊こと チャーリー・セクストンだけど、今回は後方で地味に演奏してる。 ディランに気を遣いまくってるのがうかがい知れるね。 続いてしっとりとした"She Belongs to Me" 間奏ではおもむろに上着のポケットからハーモニカを取り出して 「ピャ~ピャ~♪」って感じの不安定な音を吹く。 歓声が上がると腰に手を当ててドヤ顔。 これぞディラン! いや~最高! ジャズィーなアレンジの"Beyond Here Lies Nothin'"、そしてゆったりとした "What Good Am I?"をとうとうと歌い上げてからステージ中央でバックメンバーと ちょっとした打ち合わせが行われた。 これはなにかサプライズな演出があるのかもと期待。 なんせここまで東京と札幌で10公演以上やってきてほとんどセットリストが変わって ないんだからね。 そんな期待の中で演奏されたのは今回のツアーでは初登場の"Workingman's Blues #2" これは嬉しかった! 会場の歓声もひときわ大きかった。 とはいえ最初何を演奏してるのか分からなかったんだけどね。 なんせ最近のディランはアレンジが凄いことになってるから。 アルバム「Modern Times」でも一番好きな曲。 最近のディランの曲の中でも一番好きかも。 それなのに分からなかったりするのがディランのライヴアレンジ。 そんなことも含めてディランのライヴは最高なのだ。 続いては最新作「Tempest」のオープニング曲"Duquesne Whistle" ディランの声がますますよく出るようになってきた。 タイトル通りホイッスルのように響き渡る。 「Tempest」からはさらに"Pay in Blood"、さらには往年の名曲 "Tangled Up in Blue"とステージ中央でキメポーズでドヤ顔連発。 歌い方を崩しすぎて原型をとどめてなかった。 しかしこのブルーにこんがらがったアレンジはクセになりそう。 ヘヴィーなアレンジの"Love Sick"を歌い上げると「アリガトー!」 とこの日唯一のMCを日本語を繰り出してあっさり去っていくディラン。 なんぼカッコつけるねん!と関西弁でツッコミたくなるというもの。 ここで20分の休憩時間なんだけどスタンディングで待ってる身としては ただの苦痛でしかない。 またもやBGM無し。 長く感じたな~。 休憩が終わってメンバーが現れると"High Water"がおもむろに演奏される。 サブタイトルにチャーリー・パットンの名前があるようにこの曲は ディラン流のブルース。 だけどカントリーテイストが溢れていい感じ。 ディランのハーモニカが吹かれて始まるは"Simple Twist of Fate" 往年の名曲を崩しまくってこれまたわかりにくい。 このひねくれたアレンジもまたひとひねりされた運命って感じでグッド! 最新作からのブルースナンバー"Early Roman Kings"は重々しくてディランの 歌い方にも迫力があった。 前々作からは静かなバラード"Forgetful Heart" 最高に心地良い! 椅子に座って観てたら心地良すぎて寝てしまうかも。 ジャズィーでポップな"Spirit on the Water"も心地良かった。 スウィングする感じで歌うディランも心地良さそう。 "Scarlet Town"では一転して重々しく言葉を吐き捨てるように歌う。 ディランの説得力を感じたな~。 ここでバックの照明が星空のような模様を浮かび上がらせる演出。 演奏されたのは"Soon After Midnight" 子守歌のような心地良さ。 ベタな演出だけどちょっと感動に震えたね。 本編ラストは"Long and Wasted Years" 単純な繰り返しだけの曲なんだけどディランが歌うと壮大な組曲のように 感じられる名曲。 今回のライヴのハイライトと言ってもいいかも。 途中の歌詞で「シェキナベイビー!ツイストアンドシャウト!」と歌う ところがあるんだけどここが大好き。 思わず「イエーイ!」って叫んでしまう。 アンコールは定番の"All Along the Watchtower" ピアノが奏でられる中、カウントが入ってギターで始まるアレンジ。 これがカッコイイ! この歌は何十年も歌ってきてるだろうけど今でもまだ進化しいるように感じる。 エンディングの自由気ままなディランのピアノ演奏。 そこでバンドの演奏がバラバラになってしまった。 どうやって元に戻すのかなと思ったらベースのトニーがディランに近づいて 合図を出して無理矢理まとめていくという荒技。 このライヴ感がたまらなくイイネ! 最後は永遠のプロテストソング"Blowin' in the Wind" オリジナルとはまったく別の歌のように仕上げられてるけど歌詞の説得力は 今でも変わってない。 いつまで戦争やってるんだ!?というディランの問いかけにいまだに答えは見つけ られないでいるんだからね。 答えは風に吹かれてますよ。 ひといきハーモニカを吹き終えて曲を終わらせるとステージ中央に集まるメンバー。 ここで花束が投げ込まれた。 それを胸に抱くディラン。 カッコイイ! そして会場全体を見渡すとドヤ顔をキメて去っていく。 ますますカッコイイ! ディラン御大72歳ですよ。 普通ならお爺さんと言われるようなお歳。 こんなカッコイイお爺さんはあり得ないね。 まだまだやってくれそう。 何歳になっても活動を続けて欲しい。 そして次もまたZeppツアーとして来日して欲しい! ネヴァーエンディングツアーはまだまだ続く。 Bob Dylan at Zepp Nagoya Setlist 01.Things Have Changed 02.She Belongs to Me 03.Beyond Here Lies Nothin' 04.What Good Am I? 05.Workingman's Blues #2 06.Duquesne Whistle 07.Pay in Blood 08.Tangled Up in Blue 09.Love Sick ~Intermission~ 10.High Water (For Charley Patton) 11.Simple Twist of Fate 12.Early Roman Kings 13.Forgetful Heart 14.Spirit on the Water 15.Scarlet Town 16.Soon After Midnight 17.Long and Wasted Years ~Encore~ 18.All Along the Watchtower 19.Blowin' in the Wind ←くだらないことつぶやいてます ←お目汚し お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.04.20 12:29:21
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