加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

2005/04/15(金)23:20

超ポジティブ!力士に見習いたい

日々雑感(154)

 何日前だつたろうか、また何という名前かも忘れてしまったのだが、たしかモンゴル出身のある力士(朝青龍ではありませんでした)が、「財布をすられてしまった」ニュースを見た。  中にはなんと、現金90万円!と、キャッシュカード7枚が入っていたのだという。  ところがブラウン管に映ったご本人はけろりとしたご様子。その上、  「まあこれで悪いことを全部出したと思って、これからラッキーなことが来る」 のようなコメントを発していたので、驚いてしまった。  よく「ポジティブ・シンキング」というけれど、ここまで来れば本物?である。(斉藤一人さんの「ツイてる!」でも読んだのだろうか???)  私だったら、現金もだけれど、カードの始末でパニックになってしまうだろう。    実は私も一度、財布をすられたことがある。  場所は、すりの多いことで悪名高い?イタリア、ミラノ。街の中央のドゥオモ広場で、露天商をひやかしているすきに、ショルダーバックのなかの財布だけばっちりやられてしまったのである。   この手の話でよくきくのが、ジプシーに取り囲まれたとか、知らないひとにアイスクリームをつけられたとかいう話。だがこのときはそんなことはまったくなく、またショルダーバックのジッパーも閉まっていたのに、まったく気づかずにやられてしまった。カフェにはいってお茶を飲み、さあお勘定、というときになって、財布だけないのに気づいたのである。  さあ、それからが大変でしたね。  現金は持たない主義なので、その被害は大したことはなかったが、何しろクレジットカードがごっそり入っていたのだ。分割してもっていればよかったと後悔したけれど後の祭り。その日はこれから帰国するという日だったのだが、何しろ一文なしになってしまったので、カフェで電話を借り、ミラノの旅行社につとめている知人に電話をかけた。必死でくどいたら、彼が車をまわしてくれたので、それで空港までたどりつくことができたのである。  空港までの車のなかがまた大変だった。カードをとめなければならなかったので、車の電話を借り、結局日本のカード会社に電話をかけまくった。後で来る請求書の額はそっちのけで・・・  成田からは着払いでタクシーに乗り、何とか自宅にたどりついたのである。  ちなみにタクシー代は3万円近く。高い授業料でありました。  まあそんなわけで、ポジティブ・シンキングの境地には程遠かったのであります。  またあの経験をするのはまっぴらだけれど、もし何かあった時はあの力士に見習いたいものだと、つくづく思ったのでありました。

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