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加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

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September 28, 2007
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カテゴリ:音楽
 今日は、三重県の津市にある、三重文化会館で講演のお仕事。
 「三重文化会館」のことは耳にはさんでいたし、ここには名物館長さんがいる、というので、お会いするのが楽しみだった。

 その館長さん、K氏は、想像以上に楽しいひとだった。
 もともと、有名楽器メーカーで金管楽器を作っていて、ドイツに派遣されてラッパづくりの修業もしたという。
 腕はたしかで、ウィーン・フィルの団員に、楽器をいくつも作ったそうだ(「アイーダ・トランペット」も作ったという)。
 音楽の出版社で営業をなさっていたこともあるし、根っからの音楽ファン。
 三重文化会館の館長になって6年くらいだそうだが、就任以来、自主公演の販売率は常に8割を越えているという。
 クラシック業界では、それは、すごいことです。何しろクラシックの公演というのは、赤字が当たり前。それに加えて入場率が悪ければ悲惨なので、人口16万の津市で、大ホールが2000人収容、その公演が8割売れるというのは、すごいこと、だと思う。
 やはり館長をはじめ主催者側の知識、目配り、情熱の賜物だろう。

 ところでそんな経歴の館長さんなので、ウィーン・フィルのメンバーとも仲良しで、有名指揮者のリハーサルにもよくいれてもらっていたそうだ。
 クライバー、ベーム、カラヤン・・・クラシックファン垂涎の名前がぽんぽん出てきた。

 そのひとり、カラヤンが、ザルツブルク音楽祭で「サロメ」を指揮した時の、リハーサルでのこぼれ話。
 サロメ役は、ドラマティック・ソプラノの、ヒルデガート・ベーレンスが歌ったそうだが、ベーレンスといえば体格のりっぱな歌手。そのせいか、「7つのヴェールの踊り」は、ダンサーが踊った。
 それは文字通り、7つのヴェールを一枚ずつ脱いでいく振り付けになっていたそうで、さすがのウィーン・フィルのメンバーも、気もそぞろだったとか。
 そうしたらカラヤン、リハーサルの時、一番いい場面で1分間オーケストラを止め、
 「さあ今から1分間、存分に舞台を見てください」
 と言ったそうな。
 何とも粋、なエピソードである。

 まあ昨今は、演出によってはすっぽんぽんの歌手やダンサーが珍しくないご時世だから、それを思えば牧歌的、かもしれない。





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最終更新日  September 29, 2007 11:57:48 PM


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