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カテゴリ:音楽
最近、テノールの樋口達哉さんの活躍がめざましい。
新国によく登場するのをはじめ、所属している二期会では、主役級を次々と射止めている。 昨年はシュトラウスの「ダフネ」に出演したのを皮切りに、9月には「仮面舞踏会」の主役リッカルドを歌った。 私はあいにくゲネプロしか聴けなかったのだが、ちょっと繊細な美声が、一味違ったナイーヴなリッカルドを演出していたように思う。本番も聴きたい!と思いました。 NHKのニューイヤー・オペラコンサートにも出演したし、秋にはまた二期会の「オネーギン」に出ることも決まったそうだ。 言葉(とくにイタリア語)が明瞭なのも、樋口さんの美点である。 その樋口さんのリサイタルが、今日、東京文化会館の小ホールであった。 意外なことに、東京でのリサイタルは初めてとか。 6000名定員の小ホールは、ほぼ満席。ホール関係者の話では、日本人テノールで、これだけ動員できるひとはほんとに2、3人だとか(たとえば佐野成宏さんとか、福井敬さんとか)。期待されていることが感じられる。 プログラムは前半がカンツォーネなどのポピュラーソング、後半がオペラアリアという構成で、樋口さんのトークが間に入った。 トークでは、雑談もあったが選曲の理由も語られ、それぞれの曲への思い入れ、思い出がよく分かった。 とかく「作品解説」をしなくては、と思ってしまう私のような商売に比べ、歌手本人が話す場合は、個人的体験をベースにしたほうが共感できるのだな、と納得。 「最初はバリトンだった」というのも意外でした。 それと、「ホセ・カレーラスが好き」というのも、タイプ的に近いな、と思いました。ナイーブでひたむきな印象を与えるところが似ているかも、と。 プログラムのなかでよかったのは、「リゴレット」のマントヴァ公のアリア「あれかこれか」と(軽やかさ、陽気さが自然に出ていたのと、声のタイプにあっていたよう)、プッチーニの「レ・ヴィッリ」のロベルトのアリア「あの幸せに満ちた日に帰してくれ」。後者はコンクールを受けるときによく歌っていた曲ということで、自分のものになっていました。 アンコールの「女心の歌」も悪くなく、「リゴレット」をぜひ舞台で聴いてみたいと思った。(ご本人に確認したところ、「今の自分の声にあっていると思う」ということでした)。 新国立劇場の来シーズンに「リゴレット」(公演はこの秋)があるので、そのあたりに樋口さんが出てくれるといいのだが、今のところ知らない(失礼)、外国人であります。 いずれにせよ、これからの可能性をとても感じさせる声の持ち主であることはたしか。これからもずっと聴いて行きたい歌手である。 樋口さんのHPはこちらです。 http://www.geocities.jp/funfuntazy/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
January 22, 2008 12:15:53 AM
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