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加藤浩子の La bella vita(美しき人生)

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June 7, 2009
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カテゴリ:音楽

 二期会ニューウェーブオペラ劇場の公演で、モンテヴェルディの傑作オペラ「ウリッセの帰還」を観ました(北とぴあさくらホール)。
 ニューウェーブオペラは、若手を積極的に登用するシリーズで、登場人物が多いこともあり、バロック・オペラがとりあげられる機会となっています。
 周知のように、この作品は、同じモンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」同様、残されている楽譜が声楽パートと通奏低音と不完全なので、上演に際しては、オーケストラパートを中心に、補うことが必要になります。
 今回は、現代を代表する作曲家、ハンス・ヴェルナー・ヘンツェによる編曲版での上演でした。
 この作品は何度か聴いていますが、ヘンツェ版をきくのは初めてです。

 まあ、音楽としてはまったく別物。指揮者の高関健氏がプログラムに書いているところによると、ヘンツェ版は全体の構成にはまったく手がつけられておらず、原作を尊重しているということですが、ピアノや種々のパーカッションを初めとする豊穣なオーケストレーションは、まったくもって20世紀作品です。バロック風の味付けをした20世紀作品。
 このような方法だと、原作に流れる舞曲のリズムは、かき消されてしまいます。
 これはこれとして、楽しむべきなのでしょう。
 
 (高関氏は、ヘンツェの作業は評価しつつ、彼が編曲のよりどころにしたマリピエロ版には間違いが多く、ヘンツェもそれを訂正していないこと、そのため最新の出版譜にあたって訂正を行ったことを述べています)。

 「ウリッセの帰還」について思い出すのは、もう10数年前、ルネ・ヤーコプスが「東京の夏」で行った上演です。
 モンテヴェルディのオペラの舞台上演など観たのは、そのときが初めてでしたが、シンプルな音楽の雄弁さに衝撃を受けました。、
 個人的には、モンテヴェルディ体験の原点はそこにあるようです。

 今回、タイトルロールのバリトン、大沼徹氏は素晴らしく、また聴いてみたいと思いました。
 来年2月には、二期会の本公演で「オテロ」のヤーゴを歌う予定とか。期待大です。






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最終更新日  June 7, 2009 09:05:50 AM


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